東京23区の「無料巡回バス」、なぜタダ? 地域の「足」確保だけでないメリットとは

東京23区の「無料巡回バス」、なぜタダ? 地域の「足」確保だけでないメリットとは

バス事業者の路線バスや、自治体が運営するコミュニティバスなど、東京都内にはさまざまなバスが走っていますが、なかには運賃が無料のものも。どのようなバスがあり、なぜ無料運行が可能なのでしょうか。

お台場、東京駅周辺、日本橋周辺は本数も充実

無料のバスといえば、商業施設やホテル、病院などと最寄り駅を結ぶシャトルバスなどが思い浮かびますが、なかには不特定多数の人に向けたものもあります。


浅草周辺地域で運行される無料巡回バス「パンダバス」。現在は不定期運行となっている(画像:セグラスドライブ)。

東京23区内では、特定地域内を巡回している以下のような無料バスの例があります。なお、停留所については主な箇所のみ記載しています。

東京ベイシャトル

・運行区間:日本科学未来館→東京テレポート駅→ヒルトン東京お台場→フジテレビ→日本科学未来館
・運行日:毎日
・運行時間:11時30分から19時30分まで約20分間隔

「お台場」と総称される台場地区と青海地区を巡回します。車両には車椅子昇降用のスライドスロープも備えられています。

丸の内シャトル

・運行区間:日経ビル→三井住友銀行→日比谷→新丸ビル→日経ビル(通常ルート。平日のみ短縮版の「大手町ルート」もある)
・運行日:毎日(1月1日運休)
・運行時間:8時から(土休日は10時から)20時まで約12~15分間隔(一部時間帯除く)

大手町や丸の内、有楽町エリアを巡回しますが、平日8時から10時までの出勤時間帯は、大手町エリアのみを回る「大手町ルート」も10~12分間隔で運行しています。いずれもハイブリッドバスが使用されます。

メトロリンク日本橋

・運行区間:東京駅八重洲口→地下鉄日本橋駅→JR新日本橋駅→日本橋南詰→地下鉄宝町駅→京橋二丁目→東京駅八重洲口
・運行日:毎日(1月1日運休)
・運行時間:10時から20時まで約10分間隔(一部時間帯除く)

東京駅の八重洲口と日本橋、京橋エリアをハイブリッドバスと小型バスで巡回します。車体や停留所には、出光美術館(東京都千代田区)所蔵の「江戸名所図屏風」を絵柄にした大きなリングが描かれています。

メトロリンク日本橋 Eライン

・運行区間:東京駅八重洲口→日本橋室町1丁目→堀留町東京商品取引所→浜町2丁目明治座前→人形町1丁目→茅場町・兜町東証前→日本橋2丁目→東京駅八重洲口
・運行日:毎日(1月1日運休)
・運行時間:平日は8時から18時まで、休日は10時から20時まで。約22分間隔

2016年10月に運行を開始した路線で、東京駅八重洲口と日本橋の東側に位置する浜町、人形町、兜町エリアを結びます。Eラインの「E」はEDO(江戸)・Eco・East・Eat・Enjoyの意味を込めているそうです。

なぜ無料? 協賛企業には目に見えないメリットも

先述した「東京ベイシャトル」など4つの無料巡回バスは、主に貸切バス事業を運営する日の丸自動車興業(東京都文京区)が運行しています。同社に話を聞きました。


左上から時計回りに「東京ベイシャトル」「丸の内シャトル」「メトロリンク日本橋」「メトロリンク日本橋 Eライン」のバス(画像:日の丸自動車興業)。

――4つの無料巡回バスは誰でも乗っていいのでしょうか?

もちろんです。お買い物や通勤などに、どなたでもご利用いただけます。

――なぜ無料で運行しているのでしょうか?

それぞれの路線において、企業などの協賛を得て運行しているためです。2000(平成12)年の「東京ベイシャトル」運行開始以来、100パーセント民間の協賛で成り立っており、4路線とも自治体から援助はいただいていません。

――1路線につき、いくらくらいの協賛を得て運営されるのでしょうか?

たとえば「メトロリンク日本橋」の場合、10時から20時までの10時間のあいだに、バス3台をドライバー5人が交代で運行しますが、これを1台当たりのコストに換算すると1か月あたり200~250万円ほどです。

――協賛する企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

お客様が無料で何回でも気軽に乗り降りできるようにすることで、街の回遊性を高め、店舗に人を呼び込むことができます。交通が便利になれば不動産の価値も上がり、店舗を持つ企業以外にも効果は波及します。そもそも運行の目的は、「(東京駅などの)駅周辺の賑わいを運行エリア全体に広げること」にあるのです。

――新規路線はどのように決まるのでしょうか?

いろいろなケースがあります。たとえば2016年10月から運行を開始した「メトロリンク日本橋 Eライン」の場合は、旧日本橋区(編注:東京都中央区のうち、住所が「日本橋〇〇」となっている地域と八重洲1丁目)東部の浜町や人形町などに、東京駅や日本橋周辺の賑わいを広げていく目的で、地元の協賛を得て運行が実現しました。また、「丸の内シャトル」の短縮版である「大手町ルート」は、日本経済団体連合会(経団連)や日本経済新聞など、大手町地区の協賛団体や企業の要請を受け、通勤の足として運行しているものです。

※ ※ ※

日の丸自動車興業によると、たとえば2004(平成16)年に運行を開始した「メトロリンク日本橋」は現在、年間80万人が利用するなど、その認知度も高いといいます。協賛のメリットとして、車内外を広告に使えるといった目に見える形のものもありますが、基本的には「地元をみんなで盛り上げていこうという街おこしの一環」だと話します。

子どもに人気の「名物」無料バス しかし現在は危機的状況!?

バス会社などではなく、地域の企業や団体が運営する無料巡回バスも存在します。

パンダバス(浅草)

・運行区間:ROX前→田原町駅ぱんだカフェ前→雷門→とうきょうスカイツリー駅前→花川戸→東武浅草駅→二天門→浅草見番→ROX前
・運行日:現在不定期(2017年7月30日、9月17日、18日は運行。ただし9月はルート変更)
・運行時間:10時から17時まで約40分間隔(便によっては二天門、雷門止まり。13時台は運休)

パンダをかたどった小型バスが、浅草エリアと東京スカイツリー周辺を巡回します。運営するセグラスドライブ(東京都台東区)は、イベント企画や劇場の運営も行う地元の会社で、広告収入で運行費をまかなっています。しかし2017年7月26日現在「諸事情によりスポンサーが一切なくなってしまったため運休しています。夏休みで運行を楽しみにしている子どもも多いため、7月30日(日)は運転しますが、8月については未定です」とのこと。新たなスポンサーを募集中だそうです。

セグラスドライブは「もしも運行しているのを見たら、ぜひ手を振ってください。パンダバスは目の部分を動かしてウインクします」と話します。乗車したい場合は、「ウェブサイトで運行情報を確認してほしい」とのことです。

サンクスネイチャーバス(自由が丘)

・運行区間:「八雲ルート」自由が丘駅正面口→日能研→緑ヶ丘文化会館→自由が丘インターナショナルテニスカレッジ→モンサンクレール→自由が丘駅正面口、「駒沢公園ルート」深沢ハウス→自由が丘クリニック→ラ・ヴィータ→自由が丘駅南口→高橋建設→深沢ハウス、「産能大ルート」自由が丘駅正面口~産業能率大学
・運行日:八雲ルート、駒沢公園ルートは水曜除く毎日、産能大ルートは平日のみ(2017年8月7日から18日は運休)。いずれも年末年始運休。
・運行時間:八雲ルートは12時から21時30分まで約30分間隔、駒沢公園ルートは11時25分から20時50分まで約35分間隔(一部時間帯除く)、産能大ルートは8時から11時ごろまで約20分間隔

周辺の住民有志が中心となった「サンクスネイチャーバスを走らす会」が1997(平成9)年から、地域の企業や商店、個人からの会費で運営しています。2台の小型バスは、周辺地域から集められた天ぷら油などの廃食品油を活用したリサイクル燃料「VDF(Vegetable Diesel Fuel)」で走ります。

平日朝時間帯は、自由が丘駅と産業能率大学(世田谷区)のあいだを往復して通学輸送を担い、日中から夜にかけては八雲ルート、駒沢公園ルートの2ルートで巡回運行しています。サンクスネイチャーバスを走らす会によると、「おもに自由が丘から少し距離があるところにお住まいの方が買い物や、夜の帰宅にご利用いただいています」といいます。誰でも乗車できますが、「朝の自由が丘駅からの産業能率大学行きは、大勢の学生さんが利用します」とのことです。

※ ※ ※

地域の協力によって成り立っている無料巡回バスは、「パンダバス」のように協力が途切れたことで運行が困難になるケースも存在しますが、単なる「足」としてだけではない様々な波及効果が期待されているようです。

農業の人手不足 深刻 バイトさえ・・・農家悲鳴 有効求人倍率が急上昇 支援策も解決見えず

農業の人手不足 深刻 バイトさえ・・・農家悲鳴 有効求人倍率が急上昇 支援策も解決見えず
7/30(日) 7:00配信 日本農業新聞

農業分野の有効求人倍率は他業種を上回り、右肩上がりを続けている

 有効求人倍率がバブル期を超える高水準となる中、農業の生産現場でも労働力不足が深刻化している。職種別の有効求人倍率は右肩上がりで、他業種を上回る水準。担い手の規模拡大や農業法人の増加で雇用労働力を必要とする一方、全産業的な人手不足もあり、収穫期など短期アルバイトの確保も難しい。経営の維持・拡大にも支障が生じかねない状況だ。

 米麦や野菜、果樹などの栽培や収穫作業をする「農耕作業員」の有効求人倍率は2012年度の1.08から、16年度は1.63まで上昇した。有効求人倍率は、仕事を探す人1人に対し、何件の求人があるかを示す。1を上回れば人より仕事の方が多く、倍率が高いほど人手が足りない。

 全業種の有効求人倍率は12年度に0.82、16年度は1.39。28日発表の17年6月分は1.51で、景気回復や団塊世代の大量退職を受け、43年4カ月ぶりの高水準となった。

 こうした全産業的な人手不足の中、農耕作業員は全体の数字を上回る。規模を拡大して家族労働力だけでは作業をこなせなくなる担い手農家や、従業員を常時雇用する法人経営が増えていることが背景にある。

 農業専門の求人情報サイト「あぐりナビ.com」が掲載する求人件数は現在約1000件で、昨年の平均数から倍増した。運営会社で東京都新宿区にあるアグリ・コミュニティの正木宏和マネジャーは「景気回復で求職者が製造業などに流れ、人手不足に悩む農家が増えている」と指摘する。

 有効求人倍率は常時雇用の求人が対象だが、JA全中は「農繁期などだけの短期アルバイトも確保しづらくなっている」(JA支援部)とみる(1)これまで作業を頼んでいた親族や地域の女性らが高齢化でリタイアした(2)他産業も求人を増やし時給を上げる中、代わりを見つけられない――ケースが多いという。

 盛岡市の野菜農家は「募集をかけても人が集まらないという農家が多い。短期間だけ来てもらうのは難しく、コンビニエンスストアで働いた方がいいと言われる」と語る。肉体労働に加え、短期間限定で作業時間が天候に左右される農業は稼ぎにくく、敬遠されているようだ。

 こうした状況を受け、行政やJAは支援策を探る。愛媛県のJAおちいまばりは13年から職員による援農隊、15年からは人材派遣会社と提携した労働力支援も始め、かんきつ農家が主に利用する。人手不足がボトルネックとなり「規模拡大だけでなく、産地の維持もできなくなる」との危機感からだ。

 農水省は16年度から、産地単位で人手の募集や調整をする「労働力確保戦略センター」の設置を支援する事業を開始。全中やJA全農、日本農業法人協会などが昨年立ち上げた「農業労働力支援協議会」は近く、農業人材の安定確保に向け政策提言する。

 ただ、今後の国内人口の減少を見据えると、抜本的な解決策が見つけにくいのが現状だ。外国人労働力の活用などに期待する声も根強い。

漁師の漁場探し、スマホでお助け 九大が予測IT開発へ

漁師の漁場探し、スマホでお助け 九大が予測IT開発へ
7/30(日) 13:34配信 朝日新聞デジタル

佐賀県玄海水産振興センターの伊藤毅史技師(右)と話す呼子の漁師、折尾善久さん。「水温は大事ばい」と言う=25日、佐賀県唐津市

「漁師の勘」に頼らなくても、いつどこに行けば水揚げできるかを精度良く予測するシステムの開発に、九州大と長崎、佐賀、福岡の3県が乗り出した。漁場予測が難しい沿岸漁業向けでは世界でもほぼ例がないという試みが、九州北部の海を舞台に進んでいる。
■海水温などデータ化

スマートフォンで九州大の海況予報実験のページを開く。すると、九州から朝鮮半島までの地図の上に、水深50メートル、100メートルでの水温と塩分濃度の分布が、色のグラデーションと等高線のような白線で示された。水深90メートルまでの潮流の向きと強さを、4色の矢印をびっしり並べて表示するページもある。当日から翌日までの状況を予報したデータマップだ。

いまはまだ人工衛星の観測データなどに基づく理論的な予報。今後は、漁船に取り付けた観測装置でとらえた海中の水温などを、スマホやタブレットを通じて送信。九州大応用力学研究所のスーパーコンピューターで解析し、精度を高める。昨年度は沿岸の約50漁業者が協力し、現場のデータを集める試験をした。

衛星や観測船などのデータから、広域の潮流を予報するモデルは既に開発している。だが、沿岸に近ければ近いほど、流れ込む川の水や地形、海流などの影響が入り組んで、精密な予報は困難だった。今回は、漁船のよりきめ細かい観測をいかして、沿岸までの詳細な予報を可能にする。0・5キロ四方で3日先まで予報できるよう実験中だ。

海水温や潮流だけではない。長崎県総合水産試験場、佐賀県玄海水産振興センター、福岡県水産海洋技術センターはそれぞれ、「明日どこが漁場になるのか」を予測し、地元の漁業者に絞って提供するところまで目指す。九大がはじき出す海況予報と、過去の漁獲実績、魚が好む水温や塩分といった研究成果を組み合わせる。まずは、ケンサキイカ、マアジ、トラフグなど5種類を対象にする。

温泉と遊園地を一体化させた「湯~園地」ほんとに実現 資金募り3日間限定 大分

「湯~園地」ほんとに実現 資金募り3日間限定 大分
7/29(土) 10:38配信 朝日新聞デジタル

バスタオルを巻いた人たちが、「湯~園地」のアトラクションで楽しんでいた=29日午前9時14分、大分県別府市、日吉健吾撮影

温泉と遊園地を一体化させた「湯(ゆ)~園地(えんち)」が29日、大分県別府市の遊園地「別府ラクテンチ」にオープンした。浴槽をしつらえたメリーゴーラウンド、温泉成分が入った泡を座席に敷きつめたジェットコースター……。訪れた人たちは厳しい暑さを吹き飛ばすかのように笑顔をはじけさせ、3日間限定の12のアトラクションを楽しんだ。
別府市は昨年11月、遊園地を温浴施設に仕立てたPR動画をインターネット上で公開。「100万回再生されれば計画を実行する」と宣言すると、3日間で目標を達成した。同市は実行委員会を立ち上げ、今年2月から「クラウドファンディング」やふるさと納税、一般の寄付などで約8200万円を集めた。

29日は午前7時に入園が始まり、来場者はぬれてもいい格好に着替え。午前10時までにすべてのアトラクションがスタートした。

入場できるのは主に8千円以上の支援金を出した人たち。当日券は売られていない。別府市は計1万2千人の来場を見込んでいる。(女屋泰之)

〈クラウドファンディング〉 英語の「群衆」(クラウド)と「資金調達」(ファンディング)を合わせた造語。特定の使い道を示したうえで、インターネットを通じて賛同した人たちから資金を幅広く募る手法。小口でも集められることが特徴で、個人や企業だけではなく、行政の間でも広まっている。開発された商品やサービスを出資者が受けられる「購入型」▽見返りのない「寄付型」▽新興企業の未公開株などを買う「投資型」――の3パターンに主に分類される。

「地域おこし企業人」の挑戦 企業人版「地域おこし協力隊」 民間のノウハウで地方を変える

「地域おこし企業人」の挑戦

企業人版「地域おこし協力隊」 民間のノウハウで地方を変える

総務省 地域力創造グループ 地域自立応援課

地域おこし協力隊の企業版ともいえる「地域おこし企業人交流プログラム」。総務省が展開するそのプログラムの下、民間企業の社員が地方に派遣され、ICTの活用や観光振興などに取り組み、地域課題を解決する動きが生まれている。

図1 「地域おこし企業人交流プログラム」の概要

出典:総務省

「地域おこし企業人」の要件

総務省は、地方公共団体が三大都市圏に勤務する民間企業の社員を一定期間受け入れ、そのノウハウや知見を活かして地域独自の魅力や価値の向上、安心・安全につながる業務に従事してもらうことで、地方圏へのヒトの流れを創出することを目指す「地域おこし企業人交流プログラム」を推進している。

本プログラムに参加する民間企業等及び地方公共団体の要件は、以下のとおりである。

【派遣元企業】三大都市圏に所在する企業であること

地方創生に取り組むベンチャー企業等からの要望等を踏まえ、企業規模を制限せず、地域課題の解消に相応しい人脈やノウハウを活かすことができる幅広い企業人材の選択を可能としている。

【派遣対象者】三大都市圏の本社又は支社に所属(勤務)する企業の社員

原則として、三大都市圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県及び奈良県)に所在する企業等に勤務する者を対象としているが、派遣先の地域の魅力向上に貢献できる人材を企業内部から幅広く選択可能な仕組みとするため、「三大都市圏に本社機能を有する企業等にあっては、三大都市圏外に勤務する者(ただし、入社後2年未満の社員は除く)」も対象としている。

【活動地域(対象となる地方公共団体)】

①定住自立圏に取り組む市町村(中心市及び近隣市町村)

定住自立圏とは人口5万人程度以上の中心市と近隣市町村が相互に役割分担し、連携・協力することにより、圏域全体で必要な生活機能等を確保する「定住の受け皿」を形成するための取り組みであり、2017年4月1日現在、118圏域(502市町村)で定住自立圏が形成されている。

②条件不利地域を有する市町村

過疎地域自立促進特別措置法、山村振興法、離島振興法、半島振興法、奄美群島振興開発特別措置法、小笠原諸島振興開発特別措置法、沖縄振興特別措置法の規定の適用を受ける地域を有する市町村である。

【派遣期間】6月以上3年以内

民間企業等から地方公共団体への企業人の派遣期間については、派遣する民間企業等からの要望等を踏まえ、支援するプロジェクトの実態に即して派遣期間を柔軟に設定することができる仕組みとするため、6月以上3年以内としている。

 

なお、企業人の派遣形態等については、特段の要件を設けてはいないが、本プログラムにおいては、企業人が受入自治体の職員(地方公務員)とはならず、派遣元企業の身分を有したままであることを前提としている。このため、特に派遣期間中の職務内容や就業条件、給与支給、社会保険や年次有給休暇、災害補償などについては、あらかじめ派遣元企業と受入自治体が協議の上、協定等を締結して運用している。

また、総務省は、本プログラムを推進する受入自治体(以下「受入自治体」という)に対して、図1のとおり必要な財政上の支援を行うほか、先進事例・優良事例の調査や地方自治体への情報提供、地域おこし企業人に対する研修機会の提供等を行っている。

総務省は、地域おこし企業人活用戦略セミナーを開催(写真は2016年度のセミナー)。多くの来場者が集まり、関心の高さをうかがわせた

図2 「地域おこし企業人」、民間企業の活用イメージ

出典:総務省

自治体、企業の双方にメリット

受入自治体にとっては、派遣元企業のノウハウや人脈等を活かした地域活性化・課題解決の取り組みを展開し、民間の経営感覚やスピード感覚を取り入れることで、地方創生の総合戦略に掲げる目標を早期に達成するための戦略的なパートナーを得ることができる。

また、組織の意識改革等にも資するものとなることが期待される。特に一般的な委託事業とは異なり、現場にマンパワーとして企業人が投入されることから、目標達成に向けた士気が高まることも期待できる。

派遣元企業にとっては、社員の人材育成や地方圏との人的交流・人脈構築だけにとどまらず、地域の潜在的資源を活かした新たな事業展開を見据えた行政等との連携、課題最先端地域の住民と協力することにより新たなビジネスモデルを構築するなど、経営戦略のツールとしての活用が考えられる(図2)。

活用促進へ、取り組みを強化

本プログラムは、創設から3年目を迎えて一定の実績をあげているが、民間企業等や地方公共団体関係者に対し、本プログラムのメリットを訴求することにより、活用対象の更なる拡大が課題となっている。

総務省としては、引き続き、本プログラムの活用により成果をあげている事例をとりまとめ、広く周知を図るとともに、経団連等をはじめとする経済団体の協力を得ながら活用のためのセミナーを開催すること等により、企業と自治体のマッチングの機会を提供していくことを予定している。

都市部の若者等が地域に移住し、さまざまな地域協力活動を行いながら、地域に定住・定着を図る取り組みである「地域おこし協力隊」は、2009年度の創設当初、隊員数89人、受入団体数31団体であったが、2016年に活躍した隊員数は4158人、受入団体数は863団体と大幅に増加している。

地域おこし協力隊の企業版ともいえる本プログラムについても、更なる活用が図られ、多くの企業人が地域で活躍することにより、数多くの好事例が展開されることが望まれる。

ドトール、3000冊並ぶ「図書館カフェ」の全貌

ドトール、3000冊並ぶ「図書館カフェ」の全貌
7/23(日) 6:00配信 東洋経済オンライン

ドトールコーヒーが池袋の駅ビルにオープンしたブックカフェ「梟書茶房」。左にあるのが看板メニュー「BOOKシフォン」。趣のある内装も特徴だ(記者撮影)

 6月、東京・池袋の駅ビル「Esola(エソラ)池袋」に、突如”図書館”が現れた。書棚の脇を歩いていると、ほのかにコーヒーの香りが漂ってくる。

 ここは大手コーヒーチェーンのドトールコーヒーが6月30日にオープンした新業態「梟書茶房(ふくろう・しょさぼう)」。書店が併設されたブックカフェだ。カフェ店内はテラスも含めて132席と広く、本の販売エリア、ソファが並ぶラウンジ、図書館のようなデスクが並ぶ読書エリア、緑に囲まれたテラスなどに分かれている。

■題名のわからない”秘密の本”がずらり

 入り口近くの書棚が並ぶ本の販売エリアで売られているのは、オリジナルのブックカバーで覆われた「シークレットブック」だ。作品名や作家名はわからない。客は表紙に書かれている紹介文を見て、本を選ぶ。販売エリアには約2000冊をそろえた。

 「珈琲と本」をテーマに、神楽坂の本屋「かもめブックス」店主が選んだ本を取りそろえている。カフェにはシークレットブック以外にも、約1000冊の雑誌や書籍が並ぶ。こちらはすべてタイトルが明示されており、店内で飲食しながら読める。品ぞろえは文学、音楽、スポーツ、ファッション、マンガなど幅広い。

 本に目が行きがちだが、主役はあくまでもカフェだ。ドトールでコーヒーの研究開発を統括する菅野眞博氏が手掛けた「梟(ふくろう)ブレンド」(税込み540円)はサイホンで抽出する。かもめブックス店主が選んだ本と、菅野氏がその本をイメージしたブレンドコーヒーを組み合わせた「本と珈琲のセット」(1620円・毎月数量限定)といったユニークなメニューもある。

 フードの看板メニューは「BOOK シフォン」という、本の形を模したシフォンケーキだ。このほかにも、20分かけて焼き上げるパンケーキやパスタなど、サンドイッチ主体のドトールコーヒーショップにはないメニューがそろう。

 新ブランドの開発を指揮するのは、2016年5月、ドトールの親会社であるドトール・日レスホールディングスの会長に8年ぶりに復帰し、今年4月にはドトールコーヒーの会長にも就任した大林豁史(ひろふみ)氏だ。

 「私のドトール会長としての仕事は新たな店舗ブランドの開発。その第1弾が梟書茶房だ」と大林会長は話す。もっとも、梟書茶房におけるブックカフェの形態はエソラ池袋側からの提案だった。今後は新業態の開発を、ドトール自身が一から手掛ける考えだ。

 ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェなどを運営するドトールコーヒーと、洋麺屋五右衛門などを手掛ける日本レストランシステムが統合し、ドトール・日レスHDとなったのは2007年。日本レストランの創業者である大林会長は五右衛門をヒットに導いた経験を持ち、ブランド開発力には定評がある。

 経営統合後に生まれたカフェブランドは星乃珈琲店(2011年)、OSLO COFFEE(2013年)など日本レストランが運営するものが主で、ドトールコーヒーとしては目立った新業態を展開できていなかった。

■経営統合の成果を新ブランドに生かしたい

 ドトール・日レスHDとドトールコーヒー両社の星野正則社長は「焙煎機能を含め、コーヒーのR&D(研究開発)に強みを持つドトールコーヒーと、レストラン業態でメニュー開発に強みを持つ日本レストランを掛け合わせてマーケットに応じた業態を作っていきたい」と話す。

 こうしてドトールと日レス双方のノウハウを結集した業態として、コーヒーとフードメニュー両方を充実させた、梟書茶房が生まれた。

 ドトール・日レスHDが新業態の開発に力を入れるのには、2つの理由がある。

 1つは、これまでにない客層を取り込むためだ。大林会長は「消費者は価格にシビアになっていると感じるが、当社はいいものをしかるべく価格で提供していく方針」と強調し、高付加価値の商品を提案する姿勢を明確にしている。

 グループの主要なカフェの価格帯を見ると、ドトールコーヒーショップの270円(ブレンドコーヒーMサイズ)が最安で、350円(コーヒーMサイズ)のエクセルシオール カフェ、そして420円~(星乃ブレンド、店舗によって価格が異なる)の星乃珈琲が続く。2016年9月には焙煎スペースを併設した「ファクトリー&ラボ 神乃珈琲」を立ち上げた。神乃珈琲のコーヒー価格は540円からとグループ最高級だ。

 もう1つには、中長期の成長戦略を構築することにある。

 ドトール・日レスHDの業績は目下好調だ。2017年2月期は、客単価が高い業態の増加やコーヒー豆価格の低下が寄与し、最高益を更新した。今2018年2月期も勢いは続いており、第1四半期(3~5月)として過去最高だった。

 連結売上高の1割以上を占める主力業態が、ドトールコーヒーショップ、星乃珈琲店、五右衛門の3つだ。ドトールは、グループで断トツの1100店舗超を展開するが、ここ数年で店舗数は伸びていない。五右衛門に至っては店舗数が微減傾向で、一層の収益力向上は難しい。

■新たな収益柱となる業態が必要だった

 目下、業績の牽引役となっているのが星乃珈琲店だ。店舗網を急拡大したうえ、高い客単価を維持している。だが、「コメダ珈琲店」など、店員が席で注文を取るフルサービス型カフェは競争が激しい。持続的な成長を考えた場合、新たな牽引役となる業態を確立することが不可欠なのだ。

 梟書茶房はオープンから約3週間が経過したが、出足は好調だ。ツイッターやインスタグラムなどで、BOOKシフォンやパンケーキの写真が大きく拡散したことが大きい。大林会長は「新たな引き合いがあり、梟書茶房は複数店を展開するブランドになると思う。違う本屋さんとも組んでいきたい」と意欲を見せる。

 「ブランドは1つやって絶対当たるということはありえない。グループの総合力を生かして新しいブランドを作り上げることがどんどん増えていく」(大林会長)。2018年2月期中には、コーヒーの新業態をさらに立ち上げる予定。競争の激しいカフェの世界で、試行錯誤はまだまだ続きそうだ。

バス・タクシーで荷物、トラックで旅客運送可に

バス・タクシーで荷物、トラックで旅客運送可に
7/23(日) 12:03配信 読売新聞

 国土交通省は9月から、バスやタクシー、トラックが、旅客と荷物を運ぶ「かけもち」ができるよう大幅に規制を緩和する。

 ドライバー不足を受け、運送事業者を貨物と旅客にそれぞれ特化させてきたあり方を転換する。利用者が減少する地方の交通網の維持を図る狙いもある。

 8月上旬にも道路運送法などに関する新たな通達を地方運輸局に出す。

 これまでは路線バスに代表される乗り合いバスに限り、旅客と一緒に350キロ・グラム未満の荷物を運ぶことが全国で認められていた。岩手県や宮崎県のバス会社は、数年前から、宅配最大手のヤマト運輸と共同で「かけもち」事業を行い、バス内に荷物を載せる専用のスペースを設置している。

 今回の規制緩和により、荷物の重さの上限がなくなり、たくさんの荷物が運べるようになる。

住宅街にアナグマ 駆除に厳しい現実 猟期以外は違法行為となる

「どうすればいいのか」予想外の法律に困惑 住宅街にアナグマ 駆除に厳しい現実
7/15(土) 6:20配信 西日本新聞

飯塚市二瀬地区の民家で捕獲されたアナグマのメス。近寄ると威嚇するような声をあげた

福岡県飯塚市二瀬地区の民家で6月、有害鳥獣のアナグマが捕獲された。本来は山地や森林地帯に生息するアナグマが住宅街で見つかったことも驚きだが、駆除の現場に立ち会うと思いがけない問題点を知ることになった。

「丹精込めて育てたスイカやトマトをこれ以上食べられてはたまらないという、すがるような気持ちでわな(捕獲器)を置いた」

おりの中から低いうなり声を上げるアナグマは、体長約50センチのメス。捕獲した70代の男性はほっとした様子で語り始めた。

自宅で家庭菜園を楽しんでいたが、2年前から被害が出るようになった。空き家になった近くの民家に巣があるとみられ、防護ネットを張っても乗り越えたり、穴を掘って侵入したりで効果はなかったという。

市内のホームセンターで捕獲器を1万円で購入して約半月、設置場所やエサを変えながらようやく捕獲に成功した。処分を依頼するため市に連絡すると、駆けつけた農林振興課職員は予想外の言葉を告げた。

「(禁猟期である)今の時期、無許可で捕獲器の設置は認められていません」

鳥獣保護法では、わなを設置するのが自宅の敷地内であっても、猟期(11月15日~翌年2月15日)以外の期間ならば、わな猟免許が必要。今回のケースも厳密には違法行為となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される恐れもある。ただし捕獲器の購入・販売については、猟銃のような厳しい制限はない。

「安い買い物じゃないのに、店も説明してほしかった」と不満げな男性。1頭は捕獲できたがアナグマに家族がいれば被害は続く。「これからどうすればいいのか」と困惑する。

「どうすればいいのか」予想外の法律に困惑 住宅街にアナグマ 駆除に厳しい現実

アナグマ駆除に支払われるのは千円のみ

イノシシなどに比べれば食害被害を聞くことが少ないアナグマ。そもそも同市では今年の6月23日に初めて有害鳥獣として駆除が可能になったばかりで、これまで偶然わなにかかっても逃がすしかなかった。今後は、市に通報があるたびに有害鳥獣駆除員に連絡して派遣することになる。

市によると、アナグマ駆除の許可を持つのは市内の駆除員59人中28人。30日に二瀬地区の男性宅を訪れたのは旧飯塚地区担当の広渡八郎さん(73)で、同市内での駆除は1例目。炎天下、職員と2人がかりで1時間以上作業を続けた。

有害鳥獣であっても命に手を下すことに変わりはなく大変な作業だが、自治体から支払われる「報奨金」についても、広渡さんから厳しい現状を聞いた。

駆除現場や殺処分後に搬入する飯塚市クリーンセンターに向かうガソリン代、市に提出する証拠写真代などを含めて、アナグマ駆除に支払われるのは国の基準に沿った千円のみ。「カラスなんて1羽200円。猟銃の弾1発(約240円)で赤字。だから駆除員に声を掛けてもなかなか集まらない」と打ち明けた。

飯塚市ではイノシシとシカの駆除に対しては、国の基準(8千円)に市独自の補助金(7千円)を上乗せしている。アナグマなどまだ被害規模などが不明な有害鳥獣についても、対策を真剣に考えることが問題の抜本的な解決につながると感じた。

<青森・外ケ浜町>我が町の開票ライブで…「ミスも生中継」

<青森・外ケ浜町>我が町の開票ライブで…「ミスも生中継」
7/12(水) 11:49配信 毎日新聞

青森県外ケ浜町長選の開票状況をリアルタイムで伝える映像=動画投稿サイト「ユーチューブ」より

 我が町の選挙はライブでお届け--。津軽半島北部に位置する青森県外ケ浜町が今年3月、選挙の開票状況を動画投稿サイト「ユーチューブ」を使って、開票所から生中継する試みを始めた。自治体による開票速報といえば、各候補の得票数をホームページ上で定期的に更新するのが一般的。同町のようなリアルタイム中継について、総務省は「聞いたことがない」という。【夫彰子】

 現職と新人が争った3月26日の町長選。午後9時半の開票開始と同時に中継が始まると、記者のパソコン画面に開票所の映像が流れた。開票状況を伝える掲示板を固定カメラで伝える動画で、100票ごとに赤い造花を候補者名の横に張るため、町職員がたまに掲示板の前を行き来する。花の数は中盤まで同数だったが、後半は新人の数が伸び、当選が決まった。町の人口は約6000人で、町総務課によると、この日の動画アクセス数は約1500だった。

 公職選挙法は有権者に「参観人」として開票所に入る権利を認めているが、開票所は町役場内の狭い会議室で、参観希望にほとんど応えられなかった。町民や候補者の各陣営からも「何とかならないか」と要望があり、悩んだ担当者が総務課のウェブ担当者に相談したのがきっかけだった。今後は県議選などにも広げたいという。

 動画は「有権者以外」も見ることができるため、公選法違反にならないかとの懸念もあったが、掲示板を映すだけならホームページの開票速報と変わらず問題はないと判断。かかった費用は撮影に使うタブレット端末1台分(約10万円)だけで、町の広報活動にも使えるため、費用対効果は抜群だ。考案した職員の一人は「開票中に起きたミスも生中継されるので、職員がより緊張感をもって作業するようになった」と予想外の副産物に笑顔を見せ、将来は開票作業の様子など更に臨場感のある映像を流すことも検討している。

楽園信州ちの協議会 U・Iターンツアー

楽園信州ちの協議会 U・Iターンツアー
2017年7月9日 6時00分

都会から移住してきた人たちや協力隊員らと懇談する参加者たち

茅野市や茅野商工会議所、民間でつくる、市への移住促進を目的とする「田舎暮らし・楽園信州ちの協議会」は8日、市内で「ちのU・Iターンツアー」をした。年5回実施している一つで、働く世代や子育て世代向けに、企業や物件だけでなく、病院や地域コミュニティーの場といった生活に欠かせない施設も初めて案内し、県外内から3人が参加した。

市役所議会棟での開会式で、朝倉平和会長や柳平千代一市長が歓迎。参加者たちは市の概要などを聞いた後、地域おこし協力隊員らとともに市内9の施設を巡った。

今年3月に神奈川県鎌倉市から移住、古民家カフェを営む正橋孝昇さん夫妻宅では、隊員と正橋さんらが懇談。改装方法、おおよその購入、改築費用などのほか、現在の生活について「ネット情報とは違い、みんな仲間って感じで、いい人が多く、受け入れてくれる。気候も過ごしやすい」などと話していた。 

千葉県から来た40代夫婦は「茅野は観光で年2回ほど来る。移住は憧れなんです。仕事、生活、冬の寒さは?などたくさんのことを知りたい」と熱心に質問し、説明を聞いていた。

協議会では、ツアーをはじめ、県外での移住セミナーや日常的な生活、就職相談などを進めており、事務局によると2016年度は12組、今年度は3カ月ほどで7組が市内に移住しているという。