クラウド管理サービス「Okta」が上場 時価総額は2200億円を突破

クラウド管理サービス「Okta」が上場 時価総額は2200億円を突破
Forbes JAPAN 4/10(月) 17:00配信

エンタープライズ向けにID 管理システムを提供するOktaは4月7日、ナスダックへの上場を果たした。初値は売り出し価格の17ドルを6.56ドル(39%)上回り、上場の滑り出しとなった。同社は当初、売り出し価格を1株当たり13~15ドルと発表していたが、先週になって17ドルに修正していた。

「高い成長性(2017年度目標は、前年対比86%増の1億6000万ドル)とコスト削減効果により、黒字化の見通しが立ったことを投資家は好感したのだろう」とOktaの共同創業者兼CEOのTodd McKinnonは述べている。Oktaは数年前にIPOが可能な事業規模に達していたが、これまで最適なタイミングを見計らっていた。

Oktaの競合で、3月に上場したMuleSoftも、取引初日に株価が45%上昇した。同月には、スナップが巨額のIPOを果たしている。エンタープライズ系企業では、他にもAlteryxとPresidioも最近上場したが、OktaやMuleSoftに比べると精彩を欠くデビューとなった。他にもAppDynamicsのIPOが予想されていたが、上場直前の1月にシスコが37億ドルで買収している。

McKinnonによると、上場時期は7か月前に決断したという。彼らの判断材料になったのが、昨年6月に上場したクラウド通信のTwilioの好調なパフォーマンスだ。IPO市場は回復の兆しを見せているが、McKinnonはこの春にIPOの駆け込みが増えるとは考えていない。

「半年前に比べてIPO件数が大きく増えたように感じるかもしれないが、歴史的な低水準を脱したばかりだからそう錯覚しているだけだ。干ばつの後に雨が2日続いて大雨だと感じるようなものだ」と彼は言う。

当初、OktaはよりアグレッシブなIPO計画を立てていた。同社が2014年6月に約6億ドルの評価額でシリーズEラウンドを実施した際、McKinnonはフォーブスに対して次のように述べている。「もともとは2013年秋に資金調達を行い、IPOを2015年後半にする予定だったが、2016年に変更した」

アドビ等、2900社が利用する企業向けサービス

McKinnonによると、戦略は大きく修正しなかったが、上場時期を遅らせたことで投資家に対してより説得力のある成長ストーリーを提示できたという。(一部の関係者は、上場に向けてOktaがマーケティング費用を増額したと指摘している)

トップクラスのVCから出資を得るために

Oktaの投資家は、IPO時期の遅れをカバーするに十分なリターンを得た。同社の時価総額は20億ドル(約2200億円)に達し、直近の資金調達ラウンドにおける評価額からほぼ倍増している。

Oktaの株主には、アンドリーセン・ホロウィッツや、グレイロック・パートナーズ、コースラ・ベンチャーズ、セコイア・キャピタル、Floodgateなどが名を連ねる。これらのベンチャーキャピタルは、Oktaが2009年に設立されて以来、繰り返し同社に投資を行っている。

Oktaによると、アドビシステムズやリンクトイン、MGMリゾーツ、20世紀フォックスなど2900社が同社のサービスを使用しており、ユーザー数は4000万人を超えるという。McKinnonは、セールスフォース出身で、マーク・ベニオフの最側近の一人だった。彼は、セールスフォースのトップエンジニアを引き連れて退職し、Frederic Kerrestと共にOktaを創業した。(McKinnonは、ベニオフに最初の外部投資家として出資を依頼したが拒否されている)

これからIPOを目指すソフトウェア企業に向けて、McKinnonは次のようにアドバイスする。

「最も重要なことは、タームシートに不利な条項を含めないことだ。トップクラスのベンチャーキャピタルに出資をしてもらう場合、自らを縛り付けるような条件を含めないためには、希望よりも低い評価を受け入れることも必要だ。我々は、そうすることで後の資金調達やIPO価格の決定で柔軟性を保つことができた」

McKinnonはまた、より成熟した企業がIPOの準備に入る場合は、なるべくシンプルに考えることが大切だと説く。

「多くの企業がIPOのプロセスを複雑に考えすぎるが、重要なのは基本的なことに集中することだ」と彼は話す。

こんな記事も読まれています

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です