JR四国30年 3 観光誘客 2017/8/20 20:10 – 徳島新聞


JR四国30年 3 観光誘客 緑、青、白、赤の色彩豊かな3両編成の列車が、吉野川の渓谷沿いを縫うように走る。土讃線の大歩危―多度津間で運行している「四国まんなか千年ものがたり」は、JR四国が4月に投入した本格的な観光列車だ。

 和のたたずまいをテーマにした室内には凝った照明や椅子(いす)が並び、アテンダントが季節の地元食材を使った食事を提供する。兵庫県加古川市から乗りにきていた大平香子さん(65)は「楽しくて長い乗車時間があっという間だった。吉野川の景色が美しかった」と満足そうに話す。

 運行開始以来、乗車率は4月が95%、5月が96・5%、6月が97%とほぼ満員。2014年に運行を始めた予讃線の「伊予灘ものがたり」(松山―八幡浜間)も、4~6月の乗車率が88・2%と高水準が続く。

 これら観光列車の人気の理由は、沿線の景色や車両、サービスだけではなく、地元住民による歓迎が大きい。阿波池田駅では地酒の試飲、阿波川口駅ではタヌキのキャラクターの踊りや特産品販売、道の駅大歩危からは妖怪屋敷の妖怪が列車に手を振るなど、趣向を凝らしたもてなしが評判を呼んでいる。

 アニメのキャラクターを車体に描いたアンパンマン列車のファンも多い。子どもたちが遊べるスペースのある「ゆうゆうアンパンマンカー」は02年10月から徳島線と高徳線で運行を開始。16年8月には利用者が累計15万人に達した。16年度の乗車率は73・1%と好調を維持している。

 アンパンマン列車の乗客には、インバウンド(訪日外国人旅行者)も目立つ。四国の鉄道が乗り放題になる外国人向けパスの16年度の販売は1万8500枚で、前年度の9700枚の倍近くに増えた。販売を始めた12年度の1300枚と比べると14倍で、16年度の売り上げは1億6500万円に上る。

 増加の背景には、高松空港発着の国際定期便が香港や台湾、上海、ソウルと拡充されてきたことが挙げられる。人口減が進む中、インバウンドの存在感が増している。

 快走を続ける観光列車だが、JR四国の苦しい経営を打開できるような存在ではない。個別の収支で黒字という伊予灘ものがたりの売り上げは年2億円。16年度決算で120億円の営業損失を埋めるには遠く及ばない。

 このほか、JR四国は乗客獲得に向け、さまざまなサービスを展開してきた。例えば、誕生月の3日間、割安な価格で四国の全ての列車を自由に乗り降りできる「バースデイきっぷ」や、四国を発着する往復の特急と食事、観光をセットにした日帰り旅行商品など、人気を集めている商品もある。しかし、いずれも抜本的な対策にはなり得ていない。

 半井(はんい)真司社長=三好市出身=は「観光列車は四国に旅行に来る動機付けとイメージアップにつながり、大きな意味がある」としながらも「長い目で見ると、四国の人口減の方がボディーブローのように効いてくる」と話す。

【写真説明】妖怪たちのもてなしを受け、記念撮影する「千年ものがたり」の乗客=三好市西祖谷山村の大歩危駅

スカパー決算で判明、Jリーグ放映権喪失の影響 – マイナビニュース

昨年12月にJリーグの中継を終了すると発表したスカパーJSAT。その持株会社のスカパーJSATホールディングスが19日、2016年度通期決算を発表した。Jリーグの放映権喪失の影響はどの程度だったのか。

Jリーグ放映権喪失の影響は?

スカパーが公表したところによると。有料多チャンネル事業における増減数は前年度に比べ16.2万件の純減となり、加入者累計は332万件になったとしている。

このうち、Jリーグの放映権喪失に伴う契約者の減少について、高田真治社長は「昨年12月に放送終了のアナウンスをした段階でかなりの人が解約した。だいたい10万人くらいですかね。そのうちの7割ほどがJリーグの解約とともに私たちのプラットフォーム自体を解約することになりました」と明かす。

放映権喪失に伴う加入者数の減少は大きな痛手だが、コンテンツの調達費を考慮すると、実はスカパーにとっては、それほど大きな影響ともいえない。

各社の報道によると、DAZN運営元のパフォームは10年間で約2100億円の資金を投じたとされる。単純にならしても1年間に200億円かかることになる。

高田社長によるとピーク時には約20万契約あったJリーグコンテンツだが、その契約数ではどう考えても割にあいそうにない。昨年11月の決算説明会においても、同社は、Jリーグでは利益を出すまでには至らなかったとし、利益面でのインパクトはないと答えていた。

今回の決算でも、加入者数の面では、Jリーグ放映権の喪失を理由とすると、そのほかの影響収益や利益面では、Jリーグの文字は出てこない。収支の面では、大きな影響は出なかったように見える。

むしろ、同社にとって大きな課題は、DAZNを初めとした動画配信サービスが多様化し、競合相手が増えていることであろう。サービスの多様化により、新規顧客獲得が難しくなっていることは同社も認めるところだ。

そうした中においても、今年度の純増1万件をなんとしてでも達成する(スカパー! スカパー! プレミアムサービス、スカパー プレミアムサービス光の合計でOTTサービスを除く)としている。しかし、純増に向けての施策は心許ない。オリジナルアニメやドラマ、ライブ中継などによるコンテンツの差別化、UEFAチャンピオンズリーグやW杯欧州予選、各ヨーロッパリーグに加え、天皇杯など国内サッカーを視聴できるセットをリリースすることなどが主な施策だ。

一極集中型の人気コンテンツなどなく、地道な積み重ねが必要と説明するが、これから先も競合が増えそうな市場において、どうなっていくだろうか。