安川財閥系の明治鉱業から分離設立、(株)東京LBが特別清算(東京商工リサーチ)

 (株)東京LB(TSR企業コード:290149410、法人番号:8430001016837、江戸川区臨海町3-6-4、登記上:札幌市中央区南7条西1-13、設立昭和40年4月、資本金8000万円、代表清算人:山川雅弘氏)は8月14日、札幌地裁より特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は30億359万円(平成28年11月期決算時点)だが、変動の可能性もある。
 明治時代の財閥、安川敬一郎氏が経営していた明治鉱業(株)(北海道、炭坑経営、昭和44年解散)の地質調査部門が分離する形で設立された。(株)安川電機(TSR企業コード:880002662、法人番号:5290801010767北九州市、東証1部)などの出資を得て、全国の官公庁を中心に地質調査や土木設計等の技術サービスを展開。地形・地質の調査から設計、さらに地滑り防止工事、測量などの調査・解析分析なども行い、ピークとなる平成8年11月期は売上高100億9037万円をあげていた。
 しかし、以降は官公庁受注に関し同業者間競争が激化し、28年11月期は売上高40億2892万円にまで減少。採算面でも赤字を散発し、同期では8億4248万円の債務超過に陥っていた。
 29年2月、日本アジアグループ(株)(TSR企業コード:292556900、法人番号:5010001003351、東京都千代田区、東証1部)の連結会社・国際航業(株)(TSR企業コード:290053935、法人番号:9010001008669東京都府中市)などが、当社の全事業を承継する新会社・明治コンサルタント(株)(TSR企業コード:023129956、法人番号:5430001072841、江戸川区、登記上:札幌市中央区)の全株式を取得する譲渡契約が締結された。その後、事業譲渡が完了、当社は6月30日の株主総会の決議により解散し今回の措置となった。

東京商工リサーチ

大手化学品メーカーが出資、千葉フェノール(東京都港区)が特別清算(帝国データバンク)

 千葉フェノール(株)(TDB企業コード987873015、資本金3億円、東京都港区東新橋1-5-2、代表清算人伊澤一雅氏)は、8月14日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1990年(平成2年)9月に上場会社の2社の合弁によって設立された。株主である同2社からの受注により、有機化合物のフェノールなどを原料とした化学製品を製造し、2008年3月期には年売上高約428億円を計上していた。

 しかし、フェノールの国内需要の減少に加えアジアにおける設備新増設による供給過剰で採算が悪化するなど市況が低迷。稼働率の低下を余儀なくされていたことから、出資している2社の間で協議の結果、2014年に当社のフェノールプラントを停止していた。その後、今年6月30日に開催された株主総会の決議により解散、今回の措置となった。

 負債は2017年3月期末時点で約49億500万円(債権者2名に対するものが大半)。

三井化学と出光興産の合弁会社、千葉フェノール(株)が特別清算開始(東京商工リサーチ)

 千葉フェノール(株)(TSR企業コード:294321853、法人番号:4010401052131、港区東新橋1-5-2、設立平成2年9月1日、資本金3億円、代表清算人:伊澤一雅氏)は8月14日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は49億582万円(平成29年3月期決算時点)。
 三井化学(株)(TSR企業コード:291021514、法人番号:4010401052081、東京都港区)と出光興産(株)(TSR企業コード:290009898、法人番号:9010001011318、千代田区)の合弁会社で、フェノールやアセトンを製造していた。平成17年には市場拡大による需要増から生産能力を増強し、20年3月期の売上高は428億3600万円をあげていた。しかし、その後は景気低迷などの影響から24年3月期の売上高は228億1690万円に低下したが、需要が回復して生産能力の増強で26年3月期には売上高が373億3298万円まで回復した。
 そうしたなか、国内需要の減少やアジアでの設備新増設による供給過剰で輸出採算が悪化し、稼働率が低下。親会社が事業構造改革を協議し26年2月、フェノールプラントの停止決定を公表。以降は、清算処理を進め29年6月30日、株主総会の決議により解散していた。

東京商工リサーチ

安川財閥の流れをくむ老舗建設コンサルタントの東京LBが特別清算開始、負債は約30億円(帝国データバンク)

(株)東京LB(TDB企業コード:985813475、資本金8000万円、登記面:北海道札幌市中央区南7条西1-13、代表清算人山川雅弘氏)は、8月14日に札幌地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1961年(昭和36年)8月創業、65年(昭和40年)4月に法人改組された中堅の建設コンサルタント業者。安川財閥の創始者、安川敬一郎氏が創業した九州や北海道に鉱山を持つ炭坑会社・明治鉱業(株)地質調査部門が、明治建設興業(株)地質部となったものを分離する形で設立された。建築、土木関連の各種コンサルタント、調査を主体とし、付帯する工事も請け負い、近年ピークとなる2004年11月期には年収入高約53億6900万円を計上していた。

 その後近年は、官公庁案件が堅調に推移し一定の売り上げを確保していたものの、損益面は同業者間の競争が依然として激しく受注単価の下落を招いていたほか、外注費も増加。赤字計上が続き、債務超過状態が続いていた。

 今年2月には、日本アジアグループ(東証1部)が連結子会社を通じて、当社の全事業を吸収分割により承継する新会社の全株式を取得する株式譲渡契約を締結。事業譲渡後の当社については、現商号に変更したうえで6月30日開催の株主総会の決議により解散していた。

 負債は2015年11月期末時点で約30億6000万円だが、その後に変動している可能性がある。

京都・嵐山で「美空ひばり館」を運営していた清水(株)が破産(東京商工リサーチ)

 清水(株)(TSR企業コード:641258232、法人番号:4130001009338、京都市東山区宮川筋四条下ル2-249、設立昭和44年10月、資本金1000万円、代表清算人:清水弘氏)は8月3日、京都地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には拾井央雄弁護士(京都北山特許法律事務所、同市中京区烏丸通二条上る、電話075-241-2588)が選任された。
 負債は現在調査中。

 昭和30年5月創業の不動産賃貸業者。祇園や木屋町等でテナントビルや駐車場を賃貸するほか、平成6年3月より嵐山で「美空ひばり館」を運営し、平成6年12月期には売上高約15億5700万円を計上していた。
 しかし、その後は美空ひばり館の集客が年々低下、12年12月期には売上高が約6億5200万円にとどまり、債務超過に陥っていた。また、同館の建設資金等で銀行借入が膨らみ、一部金融債権が整理回収機構に譲渡される等、厳しい経営を強いられていた。
 不動産売却と借入返済を進めていたものの、抜本的な経営再建には至らず18年10月31日、株主総会の決議により解散。清算手続を進めていたが、これ以上の債務弁済は困難と判断し、今回の措置となった。

東京商工リサーチ

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京都嵐山で元・「美空ひばり館」を運営していた清水が破産開始(帝国データバンク)

 清水(株)(TDB企業コード:500123247、資本金1000万円、京都府京都市東山区宮川筋四条下ル2-249、代表清算人清水弘氏)は、8月3日に京都地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は拾井央雄弁護士(京都府京都市中京区烏丸通二条上るヤサカ烏丸御所南ビル3階、京都北山特許法律事務所、電話075-241-2588)。財産状況報告集会期日は11月15日午前10時。

 当社は、1969年(昭和44年)10月に設立。80年代ごろまでは不動産の売買を中心に手がけていたが、バブル崩壊以降は、社有資産の有効活用にシフトし、京都の中心的な飲食店街である祇園にテナントビル3棟のほか、社有不動産の賃貸事業を展開していた。その後、94年3月には京都の代表的な観光地である嵐山に「美空ひばり館」をオープン。故・美空ひばり氏の作品や衣装や小道具など遺品を展示するなど京都の新たな観光スポットとして、同施設の運営、管理を手がけ、95年12月期には年収入高約12億4000万円を計上していた。

 しかし、以降は同施設の来館客数の減少を余儀なくされ、2000年12月期に年収入高が約6億5200万円にまで減少。同施設開設に伴う不動産取得資金や設備資金など借入金の返済負担が重く厳しい資金繰りを強いられていた。このため、一部社有不動産などの売却など経営の立て直しに努めたものの、業況に回復が見られず、2000年前半ぐらいには他社に同施設の運営を譲渡し、借入金の返済を進めていたが、2006年10月31日に株主総会の決議により解散していた。

 負債は現在調査中。

 なお、同施設に置かれていた展示物について、現在は東映太秦映画村内の京都太秦美空ひばり座に移転、展示されている。

上場小売業の平均年間給与が初の500万円台に(東京商工リサーチ)

2016年度「上場小売業277社の平均年間給与」調査

 2016年度の上場小売業277社の平均年間給与(以下、平均給与)は503万6,000円(中央値485万6,000円)で、4年連続で前年度を上回った。前年度より4万7,000円(0.9%)増加し、2010年度に調査を開始した以来、初めて500万円台に乗せた。
 金額別では、500万円未満が157社(構成比56.6%)と6割弱を占めた。上場企業3,044社の平均給与は609万8,000円(中央値591万円)で、他業界の平均給与とは100万円超の開きがあるが、企業間の格差も大きいようだ。
 ただ、小売業は『雇用の受け皿』の側面もあり、毎年社員の採用に積極的で、ここ数年は深刻な人手不足もあって待遇改善で平均給与の引き上げに動いたとみられる。

※ 本調査は2016年度決算(2016年4月期-2017年3月期)の全証券取引所の上場企業のうち、小売業を対象に、有価証券報告書から平均年間給与を抽出。2010年度から2016年度まで連続比較が可能な277社(変則決算企業は除く)を集計、分析した。
※ 証券分類は、証券コード協議会の定めに準じた。ただ、持株会社(ホールディングス)は中心となる業種を採用し、事業会社の平均年間給与とは異なる。

平均給与の「増加」は182社
 上場小売業277社のうち、平均給与が前年度より増えたのは182社(構成比65.7%、前年度169社)で6割を占めた。一方、減少は91社(同32.8%、同104社)、横ばい4社(同1.4%、同4社)だった。平均給与の「増加」企業数は6割を占め、前年度より13社増えた。

平均給与の増減率 増加率0.0%超~1.0%未満が最多48社
 上場小売業277社の平均給与の増減率は、増加率0.0%超~1.0%未満が48社(構成比17.3%、前年度30社)で最多だった。次いで、2.0%以上~3.0%未満の35社(同12.6%、同32社)、1.0%以上~2.0%未満の31社(同11.1%、同43社)の順。
 増加率10.0%以上が15社(構成比5.4%)に対し、減少率10.0%以上は8社(同2.8%)にとどまり、全体の平均給与を押し上げた。また、増加が182社(前年度169社)、減少は91社(同104社)と、平均給与が前年度より増えた企業が多く、人手不足の中で業界は待遇改善に動いているようだ。

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違約金処理などで簿外債務が拡大していた埼玉の不動産会社が再度の資金ショート(東京商工リサーチ)

(株)エヌエスコーポレーション(TSR企業コード:310867517、法人番号:8030001010178、さいたま市大宮区仲町2-27、設立平成12年1月、資本金1000万円、白田俊夫社長)は再度の資金ショートを起こし8月8日、行き詰まりを表面化した。
 負債総額は約32億円(平成28年12月期決算時点)。
 主に都内の物件を取り扱っていた不動産業者で、平成25年12月期は売上高約19億円をあげていた。その後も好物件に恵まれ、28年12月期は売上高約32億円にまで拡大していた。
 しかし、商品物件だった不動産を二重契約したことで違約金が発生し、帳簿外で処理したことで簿外債務が大幅に膨らんでいた。一方で、税金などの滞納もあり、29年に入り各自治体などから所有不動産に対して差押えを受けた。同年6月には一部金融機関がサービサーに債権を譲渡し、新たな資金調達も限界に達し、今回の事態となった。

東京商工リサーチ

東芝、半導体メモリ事業の売却に暗雲も(東京商工リサーチ)

 8月10日、再建で揺れる(株)東芝(TSR企業コード:350323097、東京都)の2016年度(2017年3月期)及び2017年度第1四半期の財務諸表について、PwCあらた監査法人は「限定付適正」との意見表明を行った。
 これを受けて東芝は同日、本社で記者会見を開いた。

 会見で綱川社長は、「本日、2016年度の有価証券報告書、2017年度第1四半期報告を関東財務局へ提出した。限定付適正意見が付されたものの、2016年度末の貸借対照表は適正、2017年度第1四半期も前年同期との比較を除き不適正の表示はない」と述べ、「これにより当社の決算は正常化した」との認識を示した。

2016年度、最終赤字9656億円で債務超過に

 資料によると、2016年度の連結業績は構造改革によるテレビ・パソコン事業の縮小などが響き、売上高は4兆8707億円(前期比5.5%減)。営業利益は2707億円の黒字(前期は4830億円の赤字)を確保した。最終利益(当社株主に帰属する当期純利益)は、3月29日(アメリカ現地時間)にウエスチングハウス(WH)を中心とした海外原子力子会社(当時)が連邦破産法第11章を適用し、連結対象外としたことなどで損失1兆2801億円を計上したため、9656億円の赤字(同4600億円の赤字)となった。
 これにより株主資本は5529億円の欠損、資本合計(純資産)は2757億円の欠損となった。
 東京証券取引所は上場廃止の基準を「債務超過の状態となった場合、1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき(原則として連結貸借対照表による)」と定めており、2017年度も債務超過の状態から抜け出せないと東芝は上場廃止となる。
 なお、6月23日に東芝が発表した2016年度の業績見通しを受け、東証は8月1日付で東証1部から2部へ指定替えしている。

利益の源泉は半導体メモリ事業

 2017年度第1四半期の連結業績は、売上高1兆1436億円(前年同期比8.2%増)だった。ストレージ&デバイスソリューションのうち、半導体メモリ事業が好調に推移した。営業利益は966億円(同492.8%増)を確保。最終利益は前年同期に非継続事業利益として計上した家庭電器事業の売却益がなくなったことから503億円(同36.9%減)だった。
 半導体メモリ事業部門の売上高は2578億円で全体の22.5%にとどまる。だが、営業利益は903億円で、全体の93.3%を占めている。
 綱川社長は「(半導体)メモリ事業は(販売)価格がキープされている。激しい市場なのでこれが長く続くかわからない。我々の見込みには4Q(2017年度第4四半期)にかなりの価格ダウンが入っている」と述べた。
 これは4Qの業績見通しが厳しいだけでなく、売却に向けた作業を進めている半導体メモリ事業の子会社である東芝メモリ(株)(TSR企業コード:023477687、東京都)の企業価値にも影響を与えかねず注目される発言だ。

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カラーフォーマルドレス専業メーカー(株)ジュネビビアンが破産開始決定(東京商工リサーチ)

 再度の資金ショートを起こし5月24日、行き詰まりを表面化していた(株)ジュネビビアン(TSR企業コード:293394229、法人番号:1010401014134、港区麻布十番2-16-4、設立昭和61年8月、資本金9967万円、中島孝社長)と、関連の(有)ラ・デファンス(TSR企業コード:295907452、法人番号:9010402013846、同所、設立平成3年2月、資本金300万円、沖田明社長)は8月10日、東京地裁に破産を申請し8月16日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には浦部明子弁護士(虎ノ門南法律事務所、港区虎ノ門1-15-12、電話03-3502-6294)が選任された。
 負債額はジュネビビアンが6億9961万円、ラ・デファンスが264万円、2社の合計7億225万円。
 ジュネビビアンは、婦人用のカラーフォーマルドレスの専業メーカー。「ラ・デファンス(La Defence)」、「エクスキー(Exquis)」、「ジュネビビアン(Genet Vivian)」などのブランドを立ち上げ、主に若者やヤングミセスをターゲットとして百貨店や大手量販店に店舗を構え、平成21年2月期には売上高20億5208万円を計上していた。しかし、最近ではフォーマルドレスの需要減少や安価品との競合、個人消費の低迷などで業績は低迷。不採算店の撤退を進めた結果、28年2月期の売上高は11億4582万円まで落ち込んでいた。資金繰りも限界に達し、5月10日までに事業を停止していた。
 ラ・デファンスはジュネビビアンの仕入れ窓口としてアクセサリーなどを扱っていたが、同社に連鎖した。

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