台湾人の所得と支出、過去20年でともに増加も貯蓄率は低下 – エキサイトニュース

(台北 22日 中央社)行政院(内閣)主計総処が22 日までに発表した「家庭収支調査報告」によれば、台湾の各世帯の可処分所得と消費支出は20年前に比べ増加している一方、貯蓄率は低下していることが分かった。

昨年の台湾の1世帯当たりの平均可処分所得は99万3000台湾元(約360万円)で、平均消費支出は77万7000元(約280万円)だった。1997年の1世帯当たりの平均可処分所得は86万3000元(約310万円)、平均消費支出は63万4000元(約230万円)で、可処分所得は約15%、消費支出は約22%増加している。

貯蓄率は1997年は26.52%だったのに対し、昨年は21.78%だった。1993年に調査開始以来最高となる30.74%を記録して以来、貯蓄率は低下傾向にある。

各世帯の消費の内訳を見てみると、1997年と昨年ともに住居や光熱・水道代が24~25%を占める最も大きな支出となっているものの、保健医療に関する支出が1997年は9.92%なのに対し、昨年は15.33%に達している。時代によって人々の消費スタイルが変わっていることも浮き彫りになった。

(陳政偉/編集:楊千慧)

天候不順で家計消費0.4%減 7月猛暑の恩恵、8月前半で帳消しに – J-CASTニュース

   8月に入って雨模様が続く首都圏。ぐずついている天気にはうんざりだが、この夏の日照不足が夏物商戦などの消費支出を鈍らせていることが、第一生命経済研究所の調査でわかった。2017年8月17日に発表した。

   日照時間と家計消費支出には連動性があり、2017年7~9月期の日照時間が10%減少すると、家計消費支出が0.4%程度押し下げられる計算になるという。

  • 雨模様の天気に、家計消費が鈍った

    雨模様の天気に、家計消費が鈍った

農作物やレジャーなどに影響及ぼす

   第一生命経済研究所の試算によると、この7月は東京・大阪の日照時間が平年より16.5%多かったことから、7月の家計消費を0.6%増(1236億円増)押し上げた計算。しかし、すでに8月前半の東日本の日照時間は平年より6割程度少なかったことから、仮に8月後半が平年並みだったとしても、8月の家計消費は0.6%減(1122億円減)程度押し上げられ、7月のプラスをほぼ相殺する計算になる、としている。

   首席エコノミストの永濵利廣氏は、8月21日のJ‐CASTニュースの取材に、「天候不順は夏物商売や農作物などに影響を及ぼすからだ」と、消費支出のマイナス要因について説明した。

   夏の低温や日照不足は、ビールやアイスクリームなどの、いわゆる夏物商戦に悪影響を与えるほか、海水浴やプールといったレジャー施設の人出にも影響する。さらに、日照時間が十分でないと農作物が育たなくなり、その結果、「農作物の値段が上がるので消費者は手を出さなくなる」と話した。

世界の中銀トップ、インフレ低迷の謎を議論か-年次シンポジウムで – ブルームバーグ

世界の中央銀行トップが集結するカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムが米ワイオミング州ジャクソンホールで24日に開幕する。世界経済が力強さを増したことで中銀総裁の間では安心感が広がっているが、従来の理論では説明がつかないインフレ低迷に伴う不安の高まりが水を差しそうだ。

  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長とドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は25日に同シンポジウムで講演する予定。低位にとどまるインフレ率が見通しに影を落とす中でも、現在、世界の先進国・地域の中銀は前例のない金融緩和政策からの出口へと徐々に向かっている。

  堅調な経済成長と失業率低下にもかかわらず物価はなかなか上向かず、長きにわたり認められてきたインフレと労働市場のたるみ(スラック)の関連性が失われた可能性が示唆されている。今年のジャクソンホール会合のテーマである「ダイナミックな世界経済の促進」を議論する中で、不可解なインフレの問題が取り上げられる可能性が高い。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の米経済担当責任者、ミシェル・マイヤー氏は「インフレは米国と海外の両方で大きな疑問となっている」と指摘した。

  イエレン議長は現地時間25日午前8時(日本時間同日午後11時)から、金融安定性について講演する。ドラギ総裁の講演は午後1時(日本時間26日午前4時)開始。ECBの債券購入プログラムに関して何らかの方針を示唆するのではないかとの観測が広がる中、ECB報道官は講演がシンポジウムのテーマに沿った内容になると述べた。

  米金融当局が2%のインフレ目標の基準とする個人消費支出(PCE)価格指数の前年比上昇率は、6月に1.4%に鈍化。ユーロ圏の消費者物価指数(CPI)も、直近で前年比1.3%上昇にとどまっている。ECBはインフレ率の目標として、2%未満だがそれに近い水準を掲げている。

原題:Yellen, Draghi Head to Jackson Hole as Prices Wallow Below Goal(抜粋)

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きょうの国内市況(8月21日):株式、債券、為替市場 – ブルームバーグ

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●日本株は4日続落、根強い北朝鮮警戒と米政治不安で金融や輸出安い

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  東京株式相場は4営業日続落した。北朝鮮情勢や米政治への懸念が根強いなか、為替がやや円高方向に推移し、時価総額上位業種が下落した。銀行や保険など金融、電機や機械など輸出関連の下げが目立ち、東証1部の売買代金は6月26日以来の低水準。

  TOPIXの終値は前週末比2.17ポイント(0.1%)安の1595.19、日経平均株価は77円28銭(0.4%)安の1万9393円13銭。

  あすかアセットマネジメントの平尾俊裕社長は「北朝鮮や過激派組織『イスラム国(IS)』を巡る地政学リスクや米政権に対する不透明感がある。トランプ政権に対する市場の期待はすでにかなり剥げているが、良くなっていくようには見えない」と指摘。日本株は「懸念材料はかなりあっても買い材料は特になく、こう着状況でも下落方向のリスクがある」と話した。

  東証1部33業種別では、証券・商品先物取引、銀行、ゴム製品、保険、電機、食料品、精密機器、その他金融など16業種が下落。電気・ガス、金属製品、鉱業、建設、海運など17業種は上昇。売買代金上位では、クレディ・スイス証券がカタリスト不足が続くとした東京エレクトロン、SMBC日興証券が目標株価を下げたコニカミノルタ、H形鋼価格の据え置きが失望された東京製鉄、岩井コスモ証券が投資判断を下げた関東電化工業が下落。半面、JPモルガン証券が投資判断を強気に上げた三菱ケミカルホールディングス、イタリアの子会社売却で今期営業利益予想を引き上げたLIXILグループは高い。

  東証1部の売買高は14億690万株、売買代金は1兆7535億円。上昇銘柄数は1038、下落は852。

●債券先物が上昇、リスクセンチメント悪化で買い圧力-超長期も堅調

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  債券市場では先物相場を中心に上昇。米トランプ政権の先行き不透明感や北朝鮮情勢の緊迫化懸念を背景にリスク回避に伴う買い圧力が掛かった。20年債入札を翌日に控える中、超長期ゾーンに買いが入ったことも相場を支えた。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前週末比4銭高の150円75銭で取引開始。高値警戒感から150円69銭まで売られたが、午後には一時150円81銭と、中心限月の日中取引で6月7日以来の高値を付けた。結局6銭高の150円77銭で引けた。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「米政権が中長期的には引き続き混乱しているという事実は変わらない。米韓が合同軍事演習を行う中で北朝鮮情勢の緊張感の高まりも続く見通しにあり、リスクセンチメントがオンになるということはない」と指摘。「今週はなかなか金利上昇しづらい地合いが継続する」とみる。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値と横ばいの0.035%で開始し、一時0.5ベーシスポイント(bp)高い0.04%を付けた。その後は0.035%に戻した。超長期ゾーンでは、新発20年物の161回債利回りが1bp低い0.55%と6月21日以来の低水準を付けた。新発30年物の55回債利回りは0.5bp低い0.845%、新発40年物の10回債利回りは1bp低い1.05%に下げた。

●ドルは109円前半、バノン氏退任で米政権混乱の収束期待も北朝鮮重し

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  東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=109円台前半で推移した。保守強硬派のバノン首席戦略官の退任を受けて、トランプ米政権を巡る混乱がいったん収束に向かうとの期待からドル買い・円売りが先行したが、北朝鮮情勢への警戒感も根強く上値は限定的だった。

  午後3時35分現在のドル・円は前週末比ほぼ変わらずの109円15銭。朝方に一時109円42銭まで上昇した後は伸び悩み、欧州時間にかけては109円10銭まで水準を切り下げる場面もあった。前週末には一時108円60銭と4月19日以来のドル安・円高水準を付けていた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%高の1159.28。

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、ドル・円について、「バノン首席戦略官が辞任し、米政権内部のぐらつきが収まるとの見方からドル売りがいったん収まった形」と指摘。「基本的な流れは変わっていない。前週のドル売りの背景は北朝鮮情勢、トランプ政権の人種問題発言や人事のごたごたなど。バノン辞任が全てではない」と語った。

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オフショア人民元、年初来高値に近づく-上昇の持続可能性には疑問も – ブルームバーグ

香港オフショア市場の人民元は21日、対ドルで上昇し、今年の最高値に近づいている。既にアジア通貨の中で上昇率上位だが、勢いは加速しており、市場関係者の一部からは持続可能性を懸念する声が聞かれる。

  オフショア人民元は香港時間午後0時25分(日本時間同1時25分)現在、0.06%高の1ドル=6.6789元。今月付けた年初来高値の水準まで0.4%以内となった。8月に入ってからの上昇率は0.7%で、新興アジア通貨の中では中国本土市場のオンショア人民元に次ぐ大きさ。今年これまでの上げは4.4%となった。

  上昇の主因はドルの軟調だ。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は年初から9%下げた後、8月に入って下げ幅を削った。

  招商証券の謝亜軒エコノミストは「外為市場の需給バランスが先月、大幅に改善した」とした上で、「人民元上昇の予想は強力なものではなく、年末に向けて上昇トレンドを維持するのは難しいだろう」と述べた。

  ブルームバーグが調査したオフショア人民元の年内の市場コンセンサス予想は1ドル=6.8元で、現行レベルから1.8%下げた水準だ。

原題:Offshore Yuan Trades Near 2017 High as Warning Signs Build Up(抜粋)

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中国人観光客、日本での1人当たり消費額3位に転落―中国紙 – Record China

2017年8月18日、環球時報は記事「中国人観光客、日本での1人当たり消費額が3位に転落=欧州諸国の購買力が爆発」を掲載した。

日本政府観光局は16日、7月期の訪日外国人旅客数の統計(推計値)を発表した。前年同月比16.8%増の268万2000人と単月では過去最高を記録した。国別1位は中国で、今年3月以来となる首位となった。4月から6月まで首位だった韓国は2位に転落した。

一方、訪日外国人消費動向調査(平成29年4〜6月速報値)によると、1人当たり旅行支出額で1位は英国の25万1171円、2位はイタリアの23万3110円。中国は22万5485円で3位にとどまった。流行語となった「爆買い」の退潮は明らかだ。

中国人観光客の消費がショッピングから娯楽体験に移行することが期待されているが、現時点の旅行支出内訳では買い物が13万円に対し、娯楽体験はわずか4430円にとどまっている。このまま買い物額の減少が続けば日本のインバウンド業界にとっては大きな打撃になりかねないと業界関係者は懸念している。(翻訳・編集/増田聡太郎)

民進党代表選が告示、前原・枝野両氏の一騎打ち-9月1日に選出 – ブルームバーグ

蓮舫氏の辞任に伴う民進党代表選が21日に告示され、前原誠司元外相と枝野幸男元官房長官が立候補した。9月1日の臨時党大会で新代表が選出される。

  前原氏は21日午後の共同記者会見で、民進党には「国民のために、日本のこれからのために選択肢を示す歴史的な使命がある」との見解を表明。枝野氏は党勢の立て直しについて「一人一人がそれぞれの力を出し合い、地道に一歩ずつ党を立て直していく、そのことなしに党の再生はない」と語った。

  民進党は昨年結成されたが、7月の都議選で5議席の確保にとどまるなど党勢は低迷。細野豪志元環境相ら離党届を提出する議員も相次いでいる。同氏が小池百合子東京都知事に近い若狭勝衆院議員と接触するなど野党再編に向けた動きも出ており、来年12月の衆院議員任期満了まで1年半を切る中、民進党は野党第1党として新代表の下での態勢立て直しが急務となっている。

  共同記者会見では、若狭氏の新党構想やカジノを含む統合型リゾート(IR)への対応などについて質問が出た。

  枝野氏は安保法制やアベノミクスにも賛成してきた若狭氏について「われわれとは立ち位置は違う。自民党の補完勢力の可能性が高いと見ざるをえない」と否定的な考えを示した。前原氏は小池知事の都政を「一定の評価をさせていただきたい」としながらも、若狭氏の動きが「小池さんとどれだけ連携をされているのか分からない」と指摘。対応については「理念、政策を出された時に判断したい」と述べた。

  IRについては枝野氏が「カジノには徹底的に反対する方向で党をまとめたい」と言明。超党派議連の幹部として推進してきた前原氏は「党の中に賛否両論あるものについては自分の意見をいったん控えて、どう党内議論の中でまとめるかということを優先したい」と語った。政府はカジノの運営基準などを定めたIR実施法案を年内に国会提出する予定。

  前原、枝野両氏は1993年の衆院選で旧日本新党から立候補し、初当選。2009年から12年に旧民主党が与党だった時代は前原氏が外相や党政調会長、枝野氏は官房長官や党幹事長などを歴任した。前原氏は旧民主党の野党時代に代表も務めている。

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北朝鮮リスク、ヘッジするなら日本のREITとASEAN株に注目 – ブルームバーグ

米韓合同演習が始まる中、北朝鮮リスクをヘッジしたい投資家は日本の不動産投資信託(REIT)と東南アジア諸国連合(ASEAN)の株式に注目するのがよい。ソシエテ・ジェネラルがこのような見方を示した。

  配当利回りが3.8%あり、株式市場と連動せず、円上昇時にアウトパフォームする日本のREITは資金の逃避先として優れていると、ソシエテのストラテジスト、フランク・ベンジムラ、ラジャット・アガルワル両氏が21日のリポートで指摘した。

  日本株の中では製薬、食品、陸運、情報・通信などのデフェンシブ銘柄が銀行、不動産、電子機器・機械に対して優れているだろうとし、「国内銘柄は総じてディフェンシブで円の動きへの感応度が低い。これらが輸出株に対しアウトパフォームすると予想している」と記述した。

  アジアについては地政学的リスクの高まりよりもファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の改善を重視し、韓国株を含めアジア株に強気の見方を示した。フィリピン、インドネシア、タイなどASEAN市場の成長は域内の要因に支えられているため、朝鮮半島の緊張による影響を受けにくいと分析している。

原題:Want to Hedge N. Korea Risk? Think Japanese REITs, Asean Stocks(抜粋)

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米ミサイル駆逐艦がマラッカ海峡で商船と衝突-10人行方不明 – ブルームバーグ

米海軍のミサイル駆逐艦「ジョン・マケイン」が21日、シンガポールへ向かってマラッカ海峡を航行中に商船と衝突し、乗組員5人が負傷、10人が行方不明となっている。この2カ月前には米イージス艦「フィッツジェラルド」が伊豆半島沖でコンテナ船と衝突する事故が発生したばかり。

  米海軍の発表資料によると、捜索・救助活動が行われており、当初の報告は同駆逐艦の左舷側後方が損傷したことを示した。海軍は船体の損傷や負傷者のけがの程度を調べているという。

  「フィッツジェラルド」とコンテナ船の衝突では乗組員7人が死亡。海軍は艦長ら3人を解任した。

  第7艦隊のエリザベス・ジマーマン報道官は、「何が起きたのか依然調査中」であり、今回の衝突を「フィッツジェラルド」の事故と比較するのは「時期尚早」だとコメントした。第7艦隊はこの海域で40-60隻の艦船を展開している

原題:Ten Sailors Missing After U.S. Warship Collision Near Singapore(抜粋)

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女性目線で売り上げ増、カルビーのフルグラで切り開いた新市場 – ブルームバーグ

カルビー・フルグラ事業本部の網干弓子氏(42)が一児の母となって育児休暇から復帰した2012年、上司から受けた指令は「フルグラの売り上げを100億円まで伸ばせ」だった。前年の売上高は37億円。この商品の企画を任されたばかりの同氏にとって求められた目標は「大きな壁」と感じたという。

  だが、大きな壁に見えた100億円は通過点にすぎなかった。16年度の売上高は当時の約8倍の292億円。カルビーの株価は直近で4000円前後と、12年の時点から約4倍だ。麦などの穀物を主原料にナッツやドライフルーツなどを加えたグラノーラの一種「フルグラ」はカルビーが1991年から作り続けている製品だったが、大ヒット商品に変身した背景には、現在はフルグラ事業部の企画部長として働く網干氏の女性ならではの視点を生かしたマーケティング戦略の見直しがあった。

  網干氏らはマーケティング戦略を一から見直し、シリアルだけでなく朝食市場全体の中でのグラノーラの位置づけを調査。朝食の主導権を握る主婦の間でグラノーラは子供向けの甘いシリアルと同様の扱いで「手抜き」というネガティブなイメージを持たれていたことを突き止めた。

  慌ただしい朝、牛乳を注ぐだけで簡単においしく栄養を摂取できるグラノーラのよさをアピールするため、「賢く時短」というキーワードで販促活動を繰り広げ、手抜きと思われがちなシリアル食品のイメージの払拭(ふっしょく)を目指した。

  「どんな人でも平等に24時間しかない」と語る網干氏も、平日には朝早く起き、朝食作りや家事、子供の見送りなど済ませて出社する働く女性の一人。自身は「半分マーケッター、半分主婦」で、「主婦の自分がなぜこの商品を購入したのかと考える」と心がけているという。そういった感性を背景に、時短というメリットを強調する手法にたどり着いた。

  店頭で主婦に試食してもらう一方で男性にもアピール。通勤中の会社員向けに東京・丸の内の東京国際フォーラムで「朝食屋台村」を開催し、簡単に栄養価の高い朝食が取れる魅力を訴えた。この戦略が奏功し販売の急拡大につながったという。

  ゴールドマン・サックス証券のキャシー・松井チーフ日本株ストラテジストは「消費者の大半は女性であり、商品企画に女性の考えを取り入れることの有用性に多くの企業が気づき始めている」と話す。時短商品は女性の消費者以外からも注目を浴びている。ユーロモニターの松永芽恵アナリストは、従来は子供向けが中心だったシリアルが、近年では時短につながる健康的な商品として、働く単身世帯や共働きの大人からも人気が高まっていると話した。

  フルグラの販売増は女性の社会進出の拡大にも重なる。総務省の統計によると16年の20-30代の女性の就業率は平均72%と10年前と比べ7.3ポイント増加。さらに、厚生労働省の資料では共働き世帯数は97年を境に専業主婦世帯を上回り、16年では全体の約40%にあたる1158万世帯が共働きとなった。クレディ・スイス証券の森将司アナリストは、働く女性が増える中で「簡単に作れて栄養価のある朝食の需要がある」と指摘した。

  米アマゾン・ドット・コムのカスタマーレビューではフルグラが朝の時短につながったとのコメントがあり、「忙しいビジネスマンにおすすめ」、「簡単で、美味しくて、栄養バランスも良いので気に入ってます」と評価されている。

  カルビーは中国のネット通販サイトでフルグラの販売を開始するなど海外への本格進出も視野に入れている。18年夏には京都に新設する工場でも生産が始まる。森氏は、アジア向けに輸出することで新たな成長機会が生まれる可能性があると予想しており、「今年、来年は非常に大事な年」と述べた。網干氏は「朝食の際にごはん、パン、それともフルグラ、と並べる国民食にしたい」と語った。

  (更新前の記事で第二段落の16年度の売上高の数値を訂正しています)

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