補正予算検討で一致=臨時国会、9月下旬召集確認-与党 – 時事通信

 自民、公明両党の幹事長、国対委員長が23日午前、東京都内で会談し、地方の景気を底上げするため2017年度補正予算案の編成と、秋の臨時国会への提出を検討すべきだとの認識で一致した。予算規模は今後、政府側と調整する。臨時国会召集を9月下旬とすることも確認した。
 会談で、公明党の幹事長は今年4~6月期の国内総生産(GDP)が実質で前期比1.0%増となったことに触れながら、「地方の景気という点では、まだ対応しなければいけない面もある」と指摘。自民党の幹事長が「その必要性は感じる」と応じ、首相に検討を要請することになった。
 臨時国会に関しては、首相が9月下旬に米ニューヨークでの国連総会に出席した後の25日からの週に召集する方針で一致。政府側と擦り合わせる。
 会談では8月27日投開票の茨城県知事選や10月22日投開票の衆院3補選の勝利に向け、自公で緊密に連携することも申し合わせた。(2017/08/23-12:12) 関連ニュース

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メキシコ、4~6月GDP1.8%増 金融・情報けん引 – 日本経済新聞

 【ニューヨーク=丸山修一】メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)が22日発表した2017年4~6月期の実質国内総生産(GDP)の確定値は前年同期比1.8%増だった。保険・金融サービスや情報サービスといった第3次産業が3.2%増とけん引役となった。第2次産業は製造業が堅調だったが、石油関連の落ち込みが響き1.1%のマイナスだった。

 トランプ米大統領の登場で北米自由貿易協定(NAFTA)が再交渉になるなど、メキシコを取り巻く経済環境に不確実性が増しているが、安定してプラス成長を保った。季節調整済みの前期(1~3月)比では0.6%増だった。サービス業を中心とした第3次産業が0.8%増と伸びたが、農業など第1次産業が1.9%のマイナスと不調だった。第2次産業は前期並みだった。

インド政府や銀行、リストラ後押し :日本経済新聞 – 日本経済新聞

 インドは2014年のモディ政権発足後、実質国内総生産(GDP)伸び率が年7%台を維持し、3年連続で中国を上回るなど世界的にも高い成長が続く。だが、個別には経営不振に陥る企業もあり、銀行の抱える不良債権は結果として急増している。政権、金融当局、銀行はリストラの後押しなどを通じた不良債権処理を重要課題に掲げる。

 インド準備銀行(中央銀行)によると、外資系を含む国内の銀行が抱える不良債権は16年3月末…

焦点:政府内で人づくり予算大幅増求める声、脱デフレも狙う | ロイター – ロイター

[東京 23日 ロイター] – 政府部内では、アベノミクスの新たな目玉政策である「人づくり革命」の推進策に積極的な予算対応をするべきだとの声が急速に浮上している。来年度予算編成で非社会保障分野の支出を拡大させ、脱デフレへの道筋を目指すことが狙いだ。

ただ、安定財源確保のため、社会保障費の伸び率の抑制が検討されており、政府部内の調整が進むのか不透明な要素も多い。

<非社会保障支出、物価上昇で実質目減り>

第2次安倍晋三政権発足時の2012年度以降、物価は累計で2%程度上昇しているが、基礎的財政収支対象経費から社会保障関連費、地方交付税等を除いた実質的な非社会保障分野の支出は、当初予算ベースで累計1000億円程度の増加にとどまっている。

政府関係者の一部や経済財政諮問会議の民間議員からは、これが日本経済の成長制約の一つになっている可能性があるとの指摘が出ている。

そのため、来年度以降の予算編成方針に関連し、物価上昇で実質目減りした非社会保障分野の支出を増額し、その財源は社会保障関連支出の削減で賄うアイデアが浮上している。

12年度から15年度までの物価の累計上昇率が2%に上ることから、非社会保障分野支出の2%分、およそ5000億円が増額分になる計算だ。

複数の関係筋によると、非社会保障分野の支出拡大の目玉は、幼児や高校生などを対象にした教育と、成人を対象に教育と就労を交互に行うリカレント教育やIT人材の育成。

インドネシア、10カ月ぶり利下げ 景気刺激にかじ – 日本経済新聞

 【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシア中央銀行は22日、政策金利を0.25%下げ、年4.50%にすると発表した。利下げは昨年10月以来、10カ月ぶり。米国の利上げペースが緩やかになる見通しとなり、通貨ルピアの下落懸念が後退した。景気回復の遅れからインフレ圧力も弱いため、金融緩和で景気刺激策にかじを切った。

 中銀のアグス総裁は「米金利に関する外的リスクは後退した」と述べ、米国など国外への資本流出の懸念が薄らぎ、ルピア相場が安定していることを利下げ判断の要因に挙げた。インドネシア中銀は昨年6回の利下げを実施したが、米国の利上げによる資本流出の恐れから、昨年末以来、政策金利を据え置いていた。

 インドネシアの4~6月期の実質国内総生産(GDP)の伸び率は5.01%で、民間予想を下回った。個人消費の回復が遅れていることが要因だ。インフレ率は中銀が目標とする3~5%の間に収まり、銀行貸し出しの伸び率も目標を下回る。政財界から金融緩和による景気刺激を求める声が挙がっていた。

 米国の利上げペースが緩やかになったことを受けて、新興国に利下げの余地が生まれている。新興国では7月以降、ブラジルや南アフリカ、インドが相次いで利下げに踏み切った。

中国海外発展、1~6月25%増益 不動産好調 – 日本経済新聞

 ■中国海外発展(中国国有の不動産大手) 22日までに発表した2017年1~6月期業績は最終利益が前年同期比25%増の216億香港ドル(約3千億円)だった。中国経済の安定を受け、不動産販売が好調に推移した。

 売上高は同4%増の872億香港ドル。同期間の不動産契約額は同34%増の1273億香港ドルだった。今年1~6月の中国の国内総生産(GDP)成長率が6.9%と安定していたことが業績を下支えした。ただ中国政府は通年の成長率目標を6.5%前後にしており、下半期は不動産販売が後退するとの見方もある。

(大連=原島大介)

中国経済見通し~景気は党大会後も大丈夫なのか? – エキサイトニュース

■要旨

1.中国国家統計局が公表した2017年上期(1-6月期)の国内総生産(GDP)は実質で前年比6.9%増と16年通期の同6.7%増を0.2ポイント上回った。2011年以降6年連続で前年の伸びを下回ってきたが、このまま勢いを保てれば7年ぶりに前年の伸びを上回る可能性がでてきた。一方、消費者物価は前年比1.4%上昇と16年通期の同2.0%上昇を0.6ポイント下回った。

2.需要面の動きを見ると、個人消費は、企業利益の底打ちや雇用情勢の安定などを背景に堅調なものの、18年には小型車減税が撤廃されるため、消費の寄与度はやや低下すると見込んでいる。投資は、(1)過剰設備の整理と過剰債務のデレバレッジ、(2)景気対策縮小に伴うインフラ投資の鈍化、(3)バブル退治に伴う住宅着工の鈍化などマイナス材料が多いため減速すると見られる。しかし、(1)企業利益が底打ちしたのに加えて、(2)「中国製造2025」や「インターネット+」に対する手厚い政策支援を背景に新興産業関連投資が盛り上がりつつあることなどから、投資が失速する可能性は低い。輸出は、世界経済の持続的回復などがプラス要因となるものの、製造拠点を後発新興国へ移転する動きが盛んなため、1桁台前半の伸びに留まると予想している。

3.一方、中国政府(含む中国人民銀行)は16年秋以降、住宅バブル が深刻化する中で、金融政策を引き締め方向へと調整している。17年上期の成長率が目標(6.5%前後)を大幅に上回ったことを勘案すると、金融政策は「穏健・中立」の方針を維持しつつも、今後もさらに引き締め方向へと調整していく可能性が高いと思われる。

4.経済見通しとしては、17年の実質成長率は前年比6.8%増、18年は同6.5%増、また消費者物価は17年が前年比1.5%上昇、18年は同2.5%上昇と予想している。なお、中国経済の最大のリスクは“住宅バブル”にあると考えている。

■中国経済の概況

中国国家統計局が公表した2017年上期(1-6月期)の国内総生産(GDP)は実質で前年比6.9%増と16年通期の同6.7%増を0.2ポイント上回った。2011年以降6年連続で前年の伸びを下回ってきたが、このまま勢いを保てれば7年ぶりに前年の伸びを上回る可能性がでてきた。一方、消費者物価は前年比1.4%上昇と16年通期の同2.0%上昇を0.6ポイント下回った。食品価格下落を背景に低い上昇率に留まっている。

また、経済の構造的変化も静かに進んでいる。

産業別に見ると、第1次産業の実質成長率は前年比3.5%増と16年通期の同3.3%増を0.2ポイント上回った。しかし、数年前まで4%前後だった成長率はここ2年半3%台へ低下しており、トレンドとしては緩やかな減速傾向にある。第2次産業の実質成長率は同6.4%増と16年通期の同6.1%増を0.3ポイント上回った。2010年の同12.7%増をピークに6年連続で前年の伸びを下回るなど経済成長のスピードが鈍化した主因だったが、17年上期には若干持ち直した。また、第3次産業の実質成長率は同7.7%増と16年通期の同7.8%増を0.1ポイント下回った。第3次産業もやや減速気味ではあるものの、第2次産業の実質成長率を4年半に渡って上回るなど、中国経済を支える新たな牽引役に育ちつつある。

一方、需要別に見ると、純輸出は0.3ポイントのプラス寄与と16年通期の▲0.5ポイントからプラスに転じた。リーマンショック後には3年連続の大幅マイナス寄与となったが、その後は小幅なプラス寄与とマイナス寄与を繰り返している。総資本形成(投資)は2.3ポイントのプラス寄与と16年通期の2.8ポイントを下回った。リーマンショック後の景気対策で2009年に8.1ポイントのプラス寄与となったのをピークに低下傾向にある。最終消費は4.4ポイントのプラス寄与と16年通期の4.3ポイントをやや上回った。最終消費は安定的なプラス寄与を続けている。

■需要面の動き

◆消費

足元の消費は堅調に推移している。消費の代表指標である小売売上高の動きを見ると、17年1-7月期は前年比10.4%増と、16年通期の同10.4%増と同じ伸び率を維持した。

品目別に見ると、自動車は前年比5.6%増と16年通期の同10.1%増を大きく下回った。これは小型車(排気量1.6L以下)を購入する際に掛かる自動車取得税が引き上げられた(5%⇒7.5%)影響が大きい。他方、住宅販売の好調を背景として家具類は同13.2%増、家電類も同10.8%増と2桁の高い伸びを示しており、飲食や化粧品の販売も16年通期の伸びを上回って推移している。

17年下期以降の消費は、堅調な伸びが続くと予想している。企業利益の底打ちや雇用情勢の安定を背景に、17年1-6月期の全国住民一人あたり可処分所得(実質)は前年比7.3%増と実質GDP成長率を0.4ポイント上回る高い伸びを示しており、消費者信頼感指数は高位で推移している。また、中間所得層の増加を背景に、食品や衣類など生活必需品から教育文化娯楽などサービスへと消費需要のシフトが起きている。

但し、18年の消費は17年よりもやや減速する可能性が高いと予想している。17年末には小型車減税が終了する見込みで、現在7.5%の自動車取得税は10%に戻ることになりそうだ。この増税効果に伴って、17年末に掛けては駆け込み需要が発生してプラス要因となる一方、18年に入ると反動減で自動車需要が落ちてマイナス要因となると見ている。また、住宅関連規制が16年秋以降強化されたのを背景に、17年下期以降は住宅販売の伸びが鈍化してくる可能性がある。そして、これまで好調だった家具や家電の消費にも、17年下期から18年にかけては陰りがでてくる可能性が高いと予想している。

◆投資

足元の投資は持ち直してきた。投資の代表指標である固定資産投資(除く農家の投資)の動きを見ると、17年1-7月期は前年比8.3%増と、16年通期の同8.1%増を0.2ポイント上回った。業種別に見ると、製造業が前年比4.8%増と0.6ポイント上昇、不動産開発投資も同7.9%増と1.0ポイント上昇、インフラ投資も同20.9%増と3.5ポイント上昇した。

17年下期以降の投資はやや減速すると予想している。マイナス材料としては、(1)住宅規制強化に伴って住宅着工の減速が予想されること、(2)インフラ投資の先行指標となるプロジェクト計画投資(新規着工)の伸びが鈍化していること、(3)過剰生産能力を抱える製造業を中心に過剰債務のデレバレッジ(債務圧縮)が進むと見込まれることが挙げられる。一方、(1)企業利益が底打ちしたこと、(2)「中国製造2025」や「インターネット+」に対する手厚い政策支援を背景に新興産業関連投資が盛り上がってきたことなどプラス材料もあるため、小幅な減速に留まるだろう。

なお、中国では、大気汚染対策、水質汚染対策、土壌汚染対策、ごみ処理能力増強など環境関連や、中国共産党・政府が2014年3月に発表した「新型都市化計画(2014~2020年)(*1)」に伴う交通物流関連の需要が大きいため、新興産業関連投資が鈍化した場合には、16.4兆元(約270兆円)とされる官民連携(PPP)事業の着工を急いで、景気テコ入れを図るだろう。従って、17年秋の党大会後の投資は、やや減速する可能性が高いものの、失速することはないと見ている。

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(*1)新型都市化が生み出す投資需要は巨大で2020年までの累計で42兆元に達すると試算されている(中国財政部)。スケジュールとしては2017年までが試行地域における先行実施期間となり、その成果を踏まえて2018-20年には全国展開される予定。なおこれに関連して、2016年5月11日には投資総額4.7兆元に及ぶ交通インフラ整備3ヵ年計画(2016-18年)が発表された。
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◆輸出

足元の輸出は回復している。17年1-7月期の輸出額(ドルベース)は前年比8.3%増と、16年の同7.7%減からプラスに転じた。景気回復が続いている米国、欧州EU、日本など先進国向けの輸出が好調だったほか、その恩恵を受けるASEAN向けも好調だった。また、輸出の先行指標となる新規輸出受注(中国国家統計局)や貿易輸出先行指数(中国税関総署)が好調なことから、当面は高い伸びを維持すると見られる。

17年下期以降の輸出は1桁台前半の伸びに留まると予想している。(1)世界経済の持続的回復、(2)「一帯一路」の沿線地域への影響力拡大が引き続きプラス要因となるものの、国内生産の製造コストが上昇した中で、製造拠点を後発新興国へ移転する動きが外資系企業ばかりか国内企業にも及んできているため、輸出を抑制するマイナス要因として働くと考えている。

■金融政策は引き締め気味

一方、中国政府(含む中国人民銀行)は16年秋以降、住宅バブル(*2)が深刻化する中で、金融政策を引き締め方向へと調整している。

今後の金融政策の行方を探る上では、これまでの経緯を理解しておく必要がある。そこで2014年以降の動きを概観すると、14年4月には住宅価格が下落、バブル崩壊の懸念が高まった。住宅価格が下落すると不動産開発投資も減速、それまで前年比2割前後の高い伸びを示していた不動産開発投資は10%台前半まで減速した。そこで、中国人民銀行は14年11月に約2年半ぶりとなる基準金利の引き下げを実施、景気テコ入れに動いた。不動産規制強化で行き場を失っていた投機マネーは、この基準金利引き下げを契機に住宅市場から株式市場へと流入、株価は空前の急騰を演じた。

15年に入っても不動産開発投資の減速には歯止めが掛からず、加えて過剰生産設備を抱えた製造業の投資も1桁台まで減速、景気下ぶれ懸念が高まった。そして、15年6月には株価が急落するとともに、中国人民銀行が基準金利の引き下げを追加実施したことで米中金利差が縮小、15年8月には人民元が切り下げられて“人民元ショック”に繋がっていった。

16年に入ると年明け早々に再び株価が急落、この時期には不動産開発投資が上向きつつあったものの、過剰生産設備を抱えた製造業の投資が1桁台前半まで減速、依然として景気下ぶれ懸念が高かったため、中国人民銀行は金融緩和環境を維持した。これを追い風に住宅価格は上昇の勢いを増し16年7月には前回高値を超えた。そして、景気の持ち直し傾向が鮮明となった16年秋には深セン市や上海市など多くの地方政府が住宅購入規制を強化、中国人民銀行は商業銀行17行の幹部および融資担当者などを招集して住宅ローンの管理強化を要請、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)も不動産融資を巡るリスク管理を強化した。16年12月に開催された中央経済工作会議では「住宅は住むためのものであって、投機のためのものではない」として不動産市場の平穏で健全な発展を促進する方針を打ち出した。

17年3月に開催された全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では「穏健・中立」な金融政策を実施するとし、16年の「穏健」よりも引き締め方向に軸足を移した。そして、17年1月下旬以降、中国人民銀行はリバースレポ(7日物)や常設流動性ファシリティなどの短期金利を2回に渡り引き上げた。全人代閉幕後も「四限(購入制限、融資制限、価格制限、販売制限)」と呼ばれる住宅規制の導入・強化に動く地方政府が増えた。また、17年7月に開催された17年下期の経済運営方針を討議する中国共産党の中央政治局会議では、「安定を維持」としつつも「三去一降一補(過剰生産能力・在庫・レバレッジ解消、コスト削減、弱点補強)」や「ゾンビ企業の処理」に取り組む方針を示すとともに、金融面では監督管理の強化や不動産市場の安定に取り組むことが強調された。そして、住宅ローンに適用する優遇金利を撤廃する銀行や、基準金利を上回る金利を提示する銀行が増えてきており、アリババ系の投資商品「余額宝(ユエバオ)」は一人当たりの上限額を引き下げるなど、金融当局の引き締め姿勢がじわじわと周辺に影響し始めている。

以上の経緯に加えて、17年上期の成長率が目標(6.5%前後)を大幅に上回ったことを勘案すると、今後の金融政策は、「穏健・中立」の方針を維持しつつも、さらに引き締め方向へ調整する可能性が高いと思われる。中国国家統計局の毛盛勇報道官は7月14日の記者会見で「たとえ下期にGDP成長率が0.1-0.2ポイント低下したとしても、それは合理的で正常なことだ」と述べている。

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(*2)住宅バブルに関しては「図表でみる中国経済(住宅市場編)~住宅バブルの現状と注目点」基礎研レター 2016-11-1を参照 http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=54221?site=nli
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■経済見通し

◆経済見通し

2017年の実質成長率は前年比6.8%増、2018年は同6.5%増と予想している。また、消費者物価は2017年が前年比1.5%上昇、2018年は同2.5%上昇と予想している。

個人消費に関しては、企業利益の底打ちや雇用情勢の安定を背景に可処分所得が高い伸びを示していることに加えて、中間所得層の着実な増加を背景にサービス需要が拡大していることから、17年下期の消費は堅調を維持すると見ている。但し、18年には住宅販売の鈍化に加えて、小型車減税が撤廃されるため、消費の寄与度はやや低下すると見込んでいる。

投資に関しては、(1)過剰設備の整理と過剰債務のデレバレッジ、(2)景気対策縮小に伴うインフラ投資の鈍化、(3)バブル退治に伴う住宅着工の鈍化などマイナス材料が多いため減速すると見られる。しかし、(1)企業利益が底打ちしたのに加えて、(2)「中国製造2025」や「インターネット+」に対する手厚い政策支援を背景に新興産業関連投資が盛り上がりつつあることから、投資が失速する可能性は低く、小幅な伸び鈍化に留まると予想している。なお、仮に新興産業関連投資が失速する事態になれば、官民連携(PPP)のプロジェクトを推進、再び景気対策を強化するだろう。

輸出に関しては、世界経済の持続的回復や「一帯一路」の沿線地域への影響力拡大がプラス要因となるものの、国内生産の製造コストが上昇した中で、製造拠点を後発新興国へ移転する動きは外資系企業ばかりか国内企業でも盛んなため、引き続き輸出を抑制するマイナス要因となるだろう。従って、輸出の伸びは1桁台前半に留まると予想している。

金利見通しに関しては、中国政府(含む中国人民銀行)は16年秋以降、住宅バブル退治に乗り出したため、景気先行指標の一部には陰りが見え始めている。しかし、17年1-6月期の実質成長率が目標(6.5%前後)を大幅に上回るなど、景気の勢いは想定以上に強く、住宅バブル膨張にも歯止めが掛かっていないため、中国人民銀行は年内にも基準金利を引き上げる可能性がある。一方、米国では経済の持続的拡大が続いており、今後も段階的に政策金利を引き上げると見られる。しかし、トランプ政権の政策遂行停滞を懸念して長期金利は低下、米中の長期金利差は拡大し始めている。従って、米利上げが先行するため米中の短期金利差は縮小するものの、長期金利差は縮小しにくいと見て、米ドルに対する人民元レートはほぼ横ばいと予想している。

◆リスクの所在

中国経済の最大のリスクは“住宅バブル”にあると考えている。住宅バブルが崩壊すれば、金融システムが不安定化する恐れがあるからである。そもそも中国では、過剰設備・過剰債務問題を解消すべくゾンビ企業の淘汰を進めており、不良債権は増加傾向にある(*3)。それに加えて、16年に急増した個人の住宅ローンまで返済が滞るようだと、銀行が抱える不良債権は急増する恐れがある。

中国政府(含む中国人民銀行)は前述の「四限」で住宅バブルを退治しようとしてきた。しかし、これまでのところ住宅バブル膨張に収まる兆しは見られず、今後は基準金利の引き上げに踏み切る可能性がある。「四限」と基準金利の引き上げで、住宅バブルのソフトランディングに成功するのがメインシナリオだが、行き過ぎた金融引き締めでオーバーキルとなる可能性も否定しきれない。

具体的には、住宅価格が微調整ライン(A)を上回っているうちはメインシナリオの範囲内(黄信号)、それを下回ればシナリオ修正が必要な「赤信号」と考えている。仮に「赤信号」が点灯したとしても、中国政府が適時適切なタイミングで政策運営を切り替えることができれば金融システム不安に陥るのを回避できる可能性はある。しかし、タイミングが遅れて、デッドライン(B)を下回るようだと、住宅バブル崩壊の恐れもある。ここ数年で建設された住宅在庫のほとんどがデッドストック(含み損を抱えた資産)となるからだ。中国政府にとっては極めて難しい舵取りとなるだけに、今後の政策運営を注視したい。

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(*3)不良債権の現状に関しては「図表でみる中国経済(不良債権編)」基礎研レター2016-07-15を参照 http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=53409?site=nli
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三尾幸吉郎(みお こうきちろう)
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 上席研究員

スマホからスマホに簡単送金 現金よりデジタル経済の方が成長する(下)【フィンテック最前線】 – Yahoo!ニュース 個人

 ニューヨークから派遣されてきた国連開発計画(UNDP)の調査チームの目的は不正と腐敗を隠ぺいすることだった――。

 オンライン国際送金サービス「ワールドレミット」(本社・ロンドン)の創業者で最高経営責任者(CEO)イスマイル・アハメド(57)は8カ月にわたり密かに収集した証拠を実名で国連に提出することを決意する。

 不正と腐敗が広がっていることを証明する動かぬ証拠だった。イスマイルの上司が突き放すように言った。「もし疑惑の告発を取り下げないのなら、お前の名前をブラックリストに載せるぞ。二度と国際送金業務にかかわれないようにしてやる」

 イスマイルは「送金が貧困解消の手助けになると信じてこれまでやってきた。しかし、UNDPの国際送金促進プロジェクトは腐敗にまみれている。このまま放置するわけにはいかないが、告発を取り下げないと業界から永久に追放されるかもしれない」と迷ったが、そのまま突き進んだ。

 2度目の告発文書を提出したとたん、UNDPとイスマイルの契約は一方的に打ち切られ、プロジェクトも中止された。 プロジェクトは国際送金業界にコンプライアンス(法令順守)の土台をつくる最終段階に差し掛かっていた。

 2008年5月、イスマイルは告発文書を公表した。ワシントンの内部告発支援組織など多くの団体が助けてくれた。告発文書は優に1000ページを超えた。博士論文を上回る分量になった。翌09年12月、ようやく国連倫理委員会からUNDPの不正と腐敗を認める書簡が届いた。

 2カ月後、イスマイルは補償金として1年分の給与と告発のため使った法的費用を国連から受け取る。ナイロビのインターネットカフェで匿名の告発メールを送ってから、ちょうど4年の歳月が経過していた。

 待ちに待った国際送金ビジネスを再開できる日がやって来た。元手は国連の補償金だ。イスマイルはロンドン・ビジネス・スクールの経営学修士(MBA)コースで学びながら、膨らませてきたビジネスプランを実行に移す。

 それが国際送金の世界を根底から変えた「ワールドレミット」だ。イスマイルはデジタル化を軸に大きな戦略を2つ立てた。

(1)限りなくデジタル化を進め、徹底的にコストダウンを図る。既存のウェスタンユニオンやマネーグラムに対して圧倒的な価格競争力を確保する。イスマイルによると、小口送金の手数料は既存業者の5分の1から4分の1程度に抑えている。代理店はつくらない。顧客は直接、管理する。

(2)デジタルの力で制裁リストや不正取引のチェックを迅速かつ的確に行う。送り手と受け手が不審な動きを繰り返せば、自動的にブラックリスト候補としてピックアップされるシステムを構築する。

ワールドレミットの本社(筆者撮影)
ワールドレミットの本社(筆者撮影)

 アメリカでは10年に、ウェスタンユニオンがメキシコの麻薬組織によるマネーロンダリング(資金洗浄)への対策を十分に講じていなかったとしてアリゾナ州から9400万ドルの罰金を科された。12年にはマネーグラムが1億ドルの罰金を食らった。

 イギリスの大手銀バークレイズも13年、海外送金の165顧客のうち19顧客を除いてすべての口座を閉鎖すると発表した。銀行や既存のサービスでは、テロ対策や犯罪防止という新たな時代の要請にスピーディーに応えられなくなっている。

 つい最近、フランス当局がワールドレミットの不正送金監視システムを視察に来たとイスマイルは言った。

 「格安の中国製スマートフォン(多機能携帯電話)が登場して、これまで月1回話すのがやっとだった家族と毎日のようにビデオ通話ができる時代になりました。彼らにとってワッツアップとフェイスブックが絶対に外せない代表的アプリです」

 「そうなってくると病院代、燃料代、交通費など日々の需要に応じて小口の国際送金がもっともっと頻繁に行われるようになってきます。私たちは最もグローバルなフィンテック企業です。スマホからスマホに送金するサービスでは世界の先頭を走っています」とイスマイルは胸を張った。

 現在、お金を受け取る方法は現金、銀行振込、モバイルマネー、通話料金の追加など送金先の国で普及しているサービスの形態に合わせて選べるようになっている。

 銀行口座を持たない低所得者があふれている途上国ではモバイルマネーとつながり、既存の銀行とはAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を合わせて、スマホからスマホへ送金できる範囲を広げていく。

 

 グーグルのモバイルウォレット「アンドロイド・ペイ」と連携したのに続き、中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)とも提携した。アンドロイド・ペイで1億1200万人以上、ファーウェイで1億人以上へのアクセスが可能になる。

 シンガポールにも進出したワールドレミットは「数年のうちに、送られてきたお金を支出できるネットワークを今の5~6倍に広げる」としたたかに算盤を弾く。

 イスマイルはケニアで広がるモバイルマネー「M-PESA」を例に引き、こう言った。「ケニアは現金経済からデジタル経済に移行して、高い成長を達成しています」

 国際通貨基金(IMF)のデータによると、ケニアの名目国内総生産(GDP)はM-PESAが導入された07年から昨年にかけ3倍以上になった。

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 国連の「国際移民報告書2015年」によると、1990年から2015年にかけ、国際移民の数は9100万人以上も増え、2億4400万人に達した。21世紀に入って毎年490万人のペースで増加。その前に比べると約2・5倍のハイペースだ。世界銀行の統計では、90年には640億3400万ドルだった移民の国際送金(流入額の合計)は15年に5824億4900万ドルに膨れ上がった。

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 日本でも10年、ようやく銀行以外の送金サービスが資金移動業として解禁された。しかし、フィンテック分野での世界との差は広がる一方だ。(つづく)

コラム:中国の対外投資規制、裏目に出る可能性 – ロイター

Pete Sweeney

[香港 21日 ロイター BREAKINGVIEWS] – 中国政府は、国内企業による海外のホテルやスポーツクラブなどの買収のうち、「非合理的」とみなした案件に対して強硬的な態度を取ることを正式に表明した。

思慮の浅い取引によって不良債権が積み上がることへの懸念が、この引き金になったとの見方が出ている。その可能性はあるだろう。だが今回の規制強化は、根本的な問題を見失っている。それは、中国での利益率低迷を、より活気のある海外企業の買収によって補うよう企業に迫る国内の「歪み」の問題だ。

18日に発表された投資抑制策は、熱心な海外買収で知られる安邦保険集団や大連万達集団(ワンダ・グループ)、復星国際(0656.HK)、海航集団(HNAグループ)などの企業に対して圧力を強めてきた、中国政府のこの数カ月の動きを、政策として明確にしたものだ。

今回の規制強化により、従前からの保守的なポジションに戻ることになる。中国企業による海外買収は、大きなニュースとなったり突飛な買収で注目されてはいるものの、国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、2016年の対外投資はストックベースで1兆3000億ドル(142兆円)に過ぎない。

対外投資額は同年、過去最高の1830億ドルに達したが、国内総生産(GDP)の2%以下にとどまっている。国内金融システムは7月だけでほぼ同額の信用供与を生み出している。負債への懸念が取りざたされることが多いが、中国企業による合併と買収(M&A)は、システミック・リスクをもたらしていない。

中国の対外投資が過少にとどまる背景には、2つの歴史的理由がある。まず、資本規制により、企業は契約締結前に多数のハードルを乗り越える必要があった。次に、急速な経済成長により、国内投資の方が利益率が高かった。

だが、直接投資は外交の強力な道具になるため、中国政府がこの状況に満足せず、規制当局は認可要件を大幅に緩和。対外投資が活発化した。

アングル:通貨介入で膨れたスイスの外貨準備、いつ縮小か – ロイター

[チューリヒ 21日 ロイター] – 主要な中央銀行が膨張したバランスシートの縮小に動いているが、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)が為替市場介入によって積み上げた外貨準備の削減に着手できるのは、何年も先になりそうだ。

欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備理事会(FRB)は金融政策の正常化にじりじりと近付いており、市場はSNBが抱える巨額の外貨準備の行方にも思いを巡らせ始めた。

スイスの外貨準備は過去10年で7倍の7750億スイスフラン(8000億ドル)に膨らみ、国内総生産(GDP)に対する比率は120%近くと、世界最大だ。為替レートの変動によりこの外貨準備が損失を負う可能性があるため、SNBが利益を納付している連邦、州政府からの政治的圧力が高まる可能性がある。

しかしSNBは今後何年間もバランスシートを縮小できそうにない。外貨準備を構成する外国の債券や株式を売却した場合、SNBはまず、売却代金として得た外貨をフランに転換する必要がある。

セント・ゲーラー・カントナルバンクのアナリスト、トーマス・スタッキ氏は「バランスシートの縮小はまず無理だ。縮小するにはフランを買い戻す必要があるが、そうするとフランが再び上昇する。これは正にSNBが避けたいことだ」と語った。

<フラン高の恐れ>

ユーロは過去6カ月間でフランに対して6%上昇したが、朝鮮半島情勢の緊張など、地政学的リスクが再燃すれば、フランはすぐに反発する可能性がある。

また、外貨準備データの詳細を見れば、SNBが資産を売却したことはすぐに分かるため、それがフラン買いの引き金になるかもしれない。