債券先物が続伸、米政策先送り懸念で買い継続-超長期はオペ後に売り – ブルームバーグ



債券市場では先物相場が上昇。トランプ米大統領の景気刺激策が先送りされるとの懸念からリスク選好ムードが後退しており、買い優勢の展開が続いた。一方、超長期ゾーンは日本銀行による今年度内最後の買い入れオペ実施後に売りに押される展開となった。

  23日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比2銭高の150円44銭で開始。一時150円51銭と、中心限月ベースで2週間ぶりの高値を付けた。結局6銭高の150円48銭で終了した。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「海外要因で基本的には底堅い展開だが、午後は上値が重くなった。トランプ政権に対する失望感と言えばそれまでだが、今まで金利が一気に上昇し過ぎた後の揺り戻しの面も大きい」と指摘。超長期ゾーンについては、「年度内は入札もオペもなくなり、年度末に向けて投資家の買いが入るかどうかだ」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.055%で推移した。みずほ証の辻氏は、「直近レンジの下限付近で相場の上値は重くなるところ。10年金利は日銀に動きが抑制されている」と話した。

  米医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の下院採決を23日に控え、共和党の一部保守派議員が法案可決を阻んでおり、米財政刺激策の実施が先送りされるとの見方が強まっている。22日の米国債市場では10年債利回りが一時2.373%と2月28日以来の低水準を付けた。外国為替市場では一時1ドル=110円台後半まで円高が進んだ。

超長期ゾーンと日銀オペ

  超長期ゾーンでは、新発30年物54回債利回りが同1.5ベーシスポイント(bp)低下の0.81%と3週間ぶりの水準を付けた後、一時0.835%まで売られた。新発20年物160回債利回りも午後は売り優勢で0.5bp高い0.64%を付けた。新発40年物9回債利回りは1bp低下の1.01%。

  東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、「季節要因も影響し、投資家の参加が乏しいと映る。超長期ゾーンの買い入れ結果次第では反落」と予想していた。

  日銀はこの日、長期国債買い入れオペを実施。残存期間「10年超25年以下」が2000億円、「25年超」は1000億円、「1年以下」は700億円、物価連動債は250億円と、いずれも前回から据え置き。運営方針によると、超長期ゾーンは今月の最終回。応札倍率は「10年超25年以下」が2倍台でやや上昇、「25年超」は3倍台で低下した。

アベノミクス懸念

  一方、この日の参院予算員会では森友学園理事長の籠池泰典氏の証人喚問が行われ、安倍昭恵首相夫人から寄付金100万円を受け取ったと証言した。みずほ証の辻氏は、「安倍政権の根幹が揺らぐような問題になれば債券市場にもネガティブだが、今のところ影響は限定的」と言う。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、政治力・求心力の低下が深刻化すれば、次期日銀総裁のアベノミクス色後退⇒過度な金融緩和の是正⇒債券売りというシナリオも考えられると指摘した。



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