日本株続落へ、ボラティリティー警戒し輸出に売り-THK決算も失望 – ブルームバーグ



14日の東京株式相場は続落。米国の税制改革の先行きを見極めようと積極的な買いが入りにくい中、みずほフィナンシャルグループやあおぞら銀行など決算が嫌気された銀行株が下げ、楽天などサービス株も売られ、倉庫やガス、小売、陸運など相対的に内需セクターが安い。

  半面、通期営業利益計画を上方修正した荏原など機械株、京セラなど電機株は堅調で相場全体を下支えした。世界的な株価指数のMSCIへの採用が決まったSUMCOは急伸。

  TOPIXの終値は前日比4.62ポイント(0.3%)安の1778.87、日経平均株価は98銭安の2万2380円01銭。TOPIXは8月21日の4日続落に並び、日経平均は同22日までの5日続落に次ぐ連続安。

  東京海上アセットマネジメントの橋爪幸治シニアファンドマネジャーは、「政治安定や予想外に良い業績など、これ以上ない好材料を織り込んで株価は一方向で上がった。決算が先週で終了し、短期的には日柄調整入りとなりそう」と言う。ただ、グローバルに景況感が悪化する方向にはなく、アナリストによる業績修正もこれから本格化するため、「市場コンセンサスはまだ切り上がっていく可能性は高く、値幅調整による大きな下値をみる必要はないだろう」とも話した。

  米共和党のマコネル上院院内総務は、税制改革法案が成功する可能性は圧倒的に高いとした上で、納税者の一部については税率が上がる可能性はあると述べた。上下両院はそれぞれの税制法案を近く最終的にまとめる見込みで、両院でのすり合わせがどれほど困難か、見通しがつかないとの認識も示した。

  13日の米国株や米国債は小動きにとどまり、きょうの為替も1ドル=113円50ー70銭台と前日の日本株終値時点113円50銭から大きく動かず、日本株を積極的に押し上げる要因に乏しかった。このため、TOPIXと日経平均は続落して始まった後、上昇基調となる場面もあったが、午後後半にかけ再度弱含んだ。

  相場の高値波乱に対する警戒も値動きを鈍らせている。10月以降、一本調子の上昇が続いてきた日本株は前週9日に日経平均の日中値幅が859円と1年ぶりの高水準を記録。13日も300円以上下げ、安値引けとなっていた。日経平均ボラティリティー指数は先週24.22と7カ月ぶり高水準となった後、13日時点でも19.55と高止まり。SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「ボラティリティーの上昇傾向は長期投資家にとっては手を出しづらくなるほか、相場が調整局面入りする場合に多い」と指摘した。

  もっとも、大和証券が目標株価を上げた京セラをはじめ、東京エレクトロンや信越化学工業など好業績銘柄は堅調で、株価指数の下方圧力は限られた。丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、日本株は9日に付けたチャート上の「上ひげ」で目先の高値をいったん付け、基本的には9月中旬以降の上げに対する調整局面に入っていると分析。そうした中でも、「企業業績は予想以上に上振れている。株価の調整が進む場面では割安感も高まってくる」と言う。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、倉庫・運輸、電気・ガス、サービス、小売、銀行、陸運など23業種が下落。金属製品やゴム製品、機械、非鉄金属、電機、証券・商品先物取引など10業種は上昇。売買代金上位では、本業収益が非常に厳しい点は不変で、焦点は2019年3月期の純利益目標の下方修正・減配リスクに移るとSMBC日興証券が指摘したみずほFGが安い。国内電子商取引(EC)の7ー9月期営業利益が減益だった楽天、4ー9月期の営業利益が想定から下振れたとドイツ証券が指摘したTHKも安い。半面、来期業績計画の上振れと株主還元が評価された浜松ホトニクス、17年12月期の営業利益計画を上方修正した荏原は高い。



  • 東証1部の売買高は17億3579万株、売買代金は2兆9866億円
  • 値上がり銘柄数は622、値下がりは1338
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