米国株、ダウ7日続伸し113ドル高 税制改革の実現に期待 主要3指数が最高値 – 日本経済新聞



【NQNニューヨーク=森田理恵】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7日続伸し、前日比113ドル75セント(0.5%)高の2万2775ドル39セントで取引を終えた。米国の税制改革が実現して企業業績を押し上げるとの期待が強まり、幅広い銘柄に買いが入った。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数とあわせ、主要3指数が過去最高値を更新した。

 米下院が午前、中期的な財政収支の見通しを盛り込んだ2018会計年度(17年10月~18年9月)の予算決議案を賛成多数で可決した。連邦法人税率の引き下げなど税制改革案の審議に向け、一歩前進したとの見方が投資家心理を強気に傾けた。

 朝方には米上院が、米連邦準備理事会(FRB)の銀行規制を担当する理事にランダル・クオールズ元財務次官を充てる人事を承認した。トランプ大統領が指名した同氏の下で、金融規制の緩和が進みやすくなるとの思惑が金融株の買い材料となった。ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースの2銘柄でダウ平均を50ドル近く押し上げた。

 今週発表された米経済指標が相次ぎ市場予想を上回り、米景気への楽観論が広がっている。この日は週間の新規失業保険申請件数が9月30日までの1週間で26万件と、市場の予想以上に減った。米南部を襲ったハリケーンの米経済への影響がそれほど大きくないとの見方が相場の支えになった。

 もっとも、税制改革は原案が通る公算は小さいとの声が多い。市場では「実現しそうにない材料を織り込んで過度に買われている印象がある」(ニューブリッジ・セキュリティーズのドナルド・セルキン氏)として、あす6日発表の9月の米雇用統計が利益確定売りのきっかけになり得るとの声が聞かれた。

 ナスダック総合株価指数は8日続伸し、前日比50.729ポイント(0.8%)高い6585.356で終えた。8日続伸は7月中旬に10日続伸して以来およそ2カ月半ぶりの長さ。S&P500種株価指数も8日続伸し、同じく8日続伸した13年7月中旬以来およそ4年2カ月ぶりの連続記録となった。

 業種別では全11業種のうち9業種が上昇した。「IT(情報技術)」「金融」「素材」などが上昇。一方、「公益事業」「電気通信サービス」は下げた。

 動画配信大手のネットフリックスが大幅高。11月から一部の利用料金引き上げが明らかになり、コンテンツ力の強化や財務改善が期待された。酒類販売のコンステレーション・ブランズも高い。朝方発表した17年6~8月期決算が予想以上の増収増益だったうえ、通期の利益見通しも引き上げた。配送システムの見直しを進めていると伝わったアマゾン・ドット・コムが買われた。アナリストによる強気の評価を受けてバイオ製薬のバイオジェンも上昇した。

 アナリストが売り推奨としたバイオ製薬のセルジーンは大幅安。アムジェンや医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどヘルスケア関連株が軒並み軟調だった。金利上昇の恩恵を受けにくい通信のベライゾン・コミュニケーションズやメディア大手のバイアコムも売りが優勢だった。



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