来週の米為替報告書、中国の操作国認定は可能性低い=専門家 – ロイター

[ワシントン 5日 ロイター] – トランプ米政権が来週公表予定の為替報告書で中国を為替操作国と認定する可能性は低いとの見方が専門家の間で強まっている。

米財務省で過去に為替政策の分析に携わった複数の専門家らは、14日に公表される次回為替報告で中国を為替操作国と認定するためにはその定義を大幅に修正することが必要になると指摘する。

米財務省で中国との経済問題調整役を務め、現在はブルッキングス研究所上級研究員のデビッド・ダラー氏は「中国が当てはまるような、説得力ある為替操作の基準を考えるのは難しい」とみている。

オバマ前政権が昨年制定した法律では、経常収支の「大幅な」黒字、対米貿易収支の「大幅な」黒字、為替市場への持続的な一方向の介入、の3つを為替操作の基準としている。

この基準のうち中国が満たしているのは、対米貿易黒字のみだ。中国はここ2年、人民元の下落ではなく上昇を支えるために1兆ドル超を投じており、経常黒字は2016年時点で対国内総生産(GDP)比1.8%と、基準を満たすには程遠い。

ムニューシン米財務長官は為替報告書のための審査について、従来の慣行に従って行うと述べており、大幅な修正を行わないことを示唆している。

クリントン政権時代に財務省で為替報告書の作成に携わり、現在は戦略国際問題研究所(CSIS)に勤務するマシュー・グッドマン氏はこれについて、財務省が中国を為替操作国に認定する可能性が低下していることを示すものだと述べた。

ただ、トランプ政権が将来の為替操作を阻止するために基準の見直しを検討する可能性はあると専門家はみている。

アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)の中国貿易専門家、デレク・シザーズ氏は、10月の為替報告書のほうがそうした修正を行いやすいと指摘し、1年後もオバマ政権時代の基準が維持されていれば驚きだと述べた。

専門家によると、為替介入を調べる期間を現行の1年から数年に延長する案や、経常赤字の対GDP比率を3%より低く設定する案などが考えられるという。

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