フィリピン直接投資40%増 16年79億ドル 中銀予想を上回る – SankeiBiz



 フィリピンは、国外からの直接投資(FDI)の純流入額が、2016年に79億3000万ドル(約8821億円)となり、前年の56億3000万ドルから40.6%増加した。フィリピン銀行(中央銀行)の予想額67億ドルを大きく上回った。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 内訳は、外国の親会社からフィリピン子会社への融資など、企業間融資が前年比68.6%増の51億8000万ドルで最多だった。次いで、株式資本収支が同12.1%増の23億ドルで続いた。一方、再投資の流入額が7億1000万ドルで4.9%減となるなど、不調な投資分野もあった。

 主な投資国・地域は日本、香港、シンガポール、米国、台湾で、投資分野としては金融、保険、芸術、娯楽・エンターテインメント、製造、不動産、建設が多かった。中銀は「フィリピンの堅調なマクロ経済に対する投資家の信頼の表れだ」と総括した。

 地場商業銀行ユニオン・バンクのエコノミストは、FDIの純流入額の急増について「米トランプ政権の政策不透明感やフィリピンの政治運営への国際批判があるにもかかわらず、フィリピン経済の成長が継続している証しだ」と分析した。

 一方、フィリピンの投資環境には課題も指摘されている。専門家は、非効率的な政府官僚組織やインフラの未発達、汚職など国外投資家の懸念材料が残っているとし「特にインフラ整備の遅れは、フィリピンへの投資を踏みとどまらせる最大要因になっている」と述べた。

 国営銀行ランドバンク・オブ・フィリピンの幹部は17年について、主要投資国の日本と米国の成長が加速することにより、フィリピンへの投資流入が拡大すると予想する。懸念材料としては、米国での保護主義の台頭などを挙げた。(シンガポール支局)



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