【時論】米国が韓米FTAの誤解を解決すべき(1) – 中央日報



  韓米自由貿易協定(FTA)が今年で発効5周年を迎えた。韓米FTAは交渉開始前から巨大な先進経済圏である米国との包括的でかつ高い水準の協定に関心が集まっていた。だが、2007年に妥結してから発効するまでなんと5年がかかったぐらいに迂余曲折を経た協定だ。韓米FTAをめぐる激しい賛否論争と、もはやすべてが事実ではないと判明されたうわさにより、韓国社会は少なからず苦しめられてきた。ところで、最近、当時の記憶を想起させるような声が米国から聞こえている。もちろん、全体の意見ではないが、米政府の一部では韓国の対米貿易収支の黒字が行き過ぎているということを取り上げ、韓米FTAに対する否定的な世論が頭をもたげているということだ。   米国の主張通りに韓国の対米商品収支の黒字は2011年に116億ドル(約1兆2885億円)から2016年232億ドルへと増加した。だが、商品貿易だけで韓米FTAの成果を評価するには無理があるように見える。両国間貿易収支はFTAの他にも両国の経済構造、産業競争力、経済状況など様々な要因から影響を受けているためだ。

  まず、商品貿易で韓国の黒字拡大をFTAの効果だと決め付けることは難しい。自動車だけを見ても対米自動車輸入の増加率が輸出増加率を上回っている。自動車に対するFTAの関税率も、韓国は発効してから徐々に撤廃してきたが、米国は2015年まで発効前の水準である2.5%を維持して2016年に入って撤廃した。だが、昨年、韓国の自動車の対米輸出は北米へ生産基地を拡大するなどむしろ減少した。

  両国間経常収支の差は異なる経済構造から始まったといえる。所得に比べて支出が多い消費指向的な米国は、経常収支が赤字にならざるを得ない経済構造である一方、韓国は所得より支出が少ない貯蓄指向的経済構造で経常収支が黒字となっていることも考える必要がある。韓国のこのような経常余剰は結局、直接投資と国債の買い入れを通じて再投資され、米国の経常不足分を補う。

  両国の異なる経済状況も対米貿易収支の黒字拡大の要因として働いた。これまで4年間、米国の経済が回復傾向を見せて輸入需要が増加した一方、韓国は数年間連続して2%台の低成長を続け輸入需要が冷え込んでいるのも黒字幅が拡大した要因だ。両国の産業競争力の差も無視できない。韓国は製造業に、米国はサービス業に競争力があり、韓国は商品貿易で黒字を計上しているが、サービス貿易では米国の方が黒字を出している。これはFTA以降、韓国の対米サービス収支の赤字規模が約141億ドルまで拡大したこととも関係がある。

【時論】米国が韓米FTAの誤解を解決すべき(2)



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