「最大の要因は中国」と説得を 80年代と違う米国の対日赤字、日本は直接投資で雇用を創出 (1/2ページ) – ZAKZAK




 2016年度の経常黒字額がリーマン・ショック以降で最大になった。「トランプ米政権は対日貿易赤字を問題視しており、日本批判を強める恐れがある」と報じる向きもある。

 経常収支に関する問題は、過去の日米関係でも生じていた。日本側の処方箋として有名なのが、1986年に出された、いわゆる「前川リポート」だ。このリポートでは、日本の内需拡大と市場開放、金融自由化が掲げられている。

 当時の背景として、米国の双子の赤字(財政赤字と貿易赤字)があり、貿易収支では対日赤字がダントツに大きかった。しかも、80年代前半の米国の失業率は7〜10%程度と高い水準であり、政治問題化しやすい状況だった。

 そうした背景があったものの、前川リポートには経済学者から批判が出た。二国間の貿易収支は単に結果に過ぎないので経済的に問題視すべきではなく、赤字でも黒字でも一国の経済状況には悪影響を与えるものでないからだ。

 米国の財政赤字、貿易赤字は日本だけに起因するものではなく、米国側の原因でもあった。つまり、レーガノミクスで財政赤字になり、また金融引き締めによるドル高を受けて、貿易赤字になっていたのだ。

 もっとも、こうした正論は、経済学的に意味があったとしても、政治的には無意味であった。そこで、筋違いだったとしても、米国の外圧を使う形で、日本としていずれやるべきことを盛り込んだものが、前川リポートという形になった。




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