今更ながら水素水を振り返ってみた – withnews(ウィズニュース)

あの水素水は、今…

 一斉を風靡し、「効果がない」としてしぼんでいった水素水。もう見かけなくなったな?なんて思っていたら、先日近所のスーパーの陳列棚の一番上にひっそりと置いてあるのを発見。売れるから陳列されているのでしょうが、扱いはとても小さくなってしまいました。

 まるでもともと水には水素が入っていないかのようなネーミングに違和感を感じること幾年月、「効果なし」と一蹴された水素水に関して、彼らの何が問題だったのかを振り返ってみたいと思います。

1. 溶存水素濃度に関する説明不足

 水素水には「開封時の溶存水素濃度XXppm以上」といった明確な基準が存在しません。そのため「出荷時」などと謳っている水素水のなかには水素ガスが検出されないものもあったようです[※]。

 また水素水8銘柄を調査したところ、開封後の溶存水素濃度は5時間後で30%~60%、24時間後には10%程度まで低下。未開封であっても0.1?0.4ppm程度の濃度低下が見られたそうです[※]。容器内で常に水素が発生しているわけでもないので、溶存水素濃度が変わるのは当然といえば当然です。

 商品のなかには「開封後はすぐにお飲みください」といった表記があるものもありますが、この「すぐ」はタイムアタックです。「水素が抜ける」という認識が薄く、まさか時間との戦いを強いられるなんて思っていない状態で水素水を愛飲していたとしたら、ショック以外の何物でもないのではないでしょうか。

2. 実験結果との整合性問題

 水素や水素水に関して、何らかの症状が回復したというような研究結果は多数存在しますが、水素と水素水を混同しているものも多く見受けられます。水素での研究結果が公表されているからといって水素水で同じ効果が得られるかといったらそうではありませんが、誤解してしまう人が多いのは仕方ないように思えます。

 水素水を経口摂取した場合の効能については実証されているものもありますが、それらの研究結果は溶存水素濃度1.0ppm?高濃度であったり、開封後すぐの飲用および4週間以上の継続飲用であることが多いように見受けられます。

 パッケージに書かれている溶存水素濃度が開封時に残存しているかは商品によってピンキリですし、水素水生成器も水質や水量、経時で濃度は低下します[※]。どんな研究結果にも言えることではありますが、実験と同じ効能が得られるかと聞かれたら、本来であれば「全ての人に効果があるわけではありません」が正解なのではないでしょうか。

3. 誇大広告

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p class=”text mb15″> 「こういった効果があります!実証されています!」といった強すぎる広告フレーズは、最大の問題でしょう。野菜からの栄養分摂取と同じように、成分(溶存水素濃度)が変化しやすく効能効果には商品の状態、個人や環境による影響があります。そもそも人体に効果がある詳細なメカニズムについても不明。にもかかわらず「水素水が活性酸素を除去します」とか言われたらちょっと引きませんか?私は引きます。

 なかには自社製品を用いて実験を行い、効果が実証されたものもあるでしょう。しかし前述のとおり開封時に水素ガスが測定できないにも関わらず、「水素分子」「水素ガス」「水素水」全体として効能を謳っている商品も存在します。その商品が信頼できるものかできないものかという判断を消費者側に委ねるのは酷ではないでしょうか。せめて各家庭にリアルタイムで溶存水素濃度を測定できる機器さえあれば、なんとかなるかもしれませんが。

 研究が進んでいる以上、水素水自体を「ニセ科学」と切り捨ててしまうのは正直少し可哀想な気もするのですが、「ニセ科学」と言われても仕方ないような効能も謳われているのが現状。いつの日か本当に効果のある水素水が、例えば特定保健用食品(トクホ)のように明確な科学的根拠とともに流通し、多くの人々の生活に光を差してくれることを願うのみです。


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