ボート会場「海の森」工事、既に50億円 – 毎日新聞

海の森水上競技場の完成予想イメージ(東京都提供)



移転なら賠償25億円も

 2020年東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント会場「海の森水上競技場」(東京湾岸)の関連工事に、既に約50億円が支払われていることが都幹部への取材で分かった。会場を移転する場合は業者への賠償金として25億円以上が必要との指摘もあり、100億円近い投資が会場建設につながらない可能性も出てきた。小池百合子知事は「コスト削減」を訴えており、会場移転の可否判断に影響を与えるとみられる。【柳澤一男、芳賀竜也】

 ボート、カヌー・スプリント会場を巡っては、東京都の都政改革本部の調査チームが海の森での整備案と、宮城県登米市の「長沼ボート場」への移転案を提言している。

 海の森については今年3月、大成建設などの共同企業体(JV)が都と248億9832万円で設計・施工を契約し、7月に着工した。都幹部によると既に支出した約50億円は、JVとの契約には含まれない着工前の関連工事費など。予定地の調査や基本設計に約10億円、周辺にある埋め立て地に運ぶごみを船から陸揚げする「揚陸施設」の撤去・移設工事に約40億円が投じられた。

 またコースへの波の進入を防ぐ「締め切り堤」設置を目的とした海底の石の撤去や堤設置のくい打ち準備も進んでおり、更に億単位の費用が見込まれる。

 移転で工事を中止すれば、JVへの賠償金も発生する。都幹部によると、工事中止は想定していなかったため契約書では違約金を定めていないが、資材費や人件費は損害賠償請求される可能性が高いという。

 海の森の整備では工事と同時に資材の購入も進められている。別の都幹部は「請求額は不明だが、公共工事では一般的に違約金を『請負金額の1割程度』としており、25億円以上が想定される」との見解を示した。


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