インドもEVに舵切り、石油使用600億ドル削減の衝撃 – ビジネス+IT




執筆:エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー


(訳:エクシール・エフ・エー・コンサルティング 大塚賢二)


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電気自動車シフトを加速するインドの自動車市場

(© Kriangkrai – Fotolia)

再生可能エネルギーの活用に舵を切ったインド政府

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ニチン・ガドカリ道路交通相
(写真:
World Economic Forum/flickr,CC BY-NC-SA 2.0、記事に合わせた編集済)

 モディ首相の肝いりで、インドは再生可能エネルギーの活用へと舵を切っている。2030年までの13年間で、再生可能エネルギーで走る自動車の利用を進め、石油使用を600億ドル減らすことで排ガスの37%削減を目指すべく、道路行政を推進する方針だ。

 つい先日も、ニチン・ガドカリ道路交通相は、政府の意思は非常に固いとしたうえで、「我々インドは、断固として代替燃料の利用を促進していく。これは他に問うことではなく、私が押し進めていく」とインド自動車業界のロビイストに明言した。

タタ、マヒンドラなどインド国内主要メーカーの戦い

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 ただし、インドのEVをめぐる現状はけっして芳しくはない。毎年250万台前後の乗用車が売れるインド市場だが、全土の道路を走っているEVは5,000台程度と言われている。

 乗用車市場に出回っているEVの顔ぶれは、インド国内新車販売台数第4位の自動車メーカーであるマヒンドラのe2oPlusやeVeritoくらいだ。インド国内新車販売台数第3位タタ製では、TiagoのEV構想が英国で明らかになり、インド国内ではNanoのEV化に向けたテストが行われている。この2車種は、まもなく市場にお目見えすると思われるが、2018年中には難しいだろう。

 商用車の分野では少し進展が見られるようだ。タタはハイブリッドバスのStarbus Hybridを打ち出し、インドの商用車メーカーのアショック・レイランドは電動バス輸送のブランドCircuitを送り出している。対抗して、マヒンドラは人荷用バンのeSuproだけでなく小型の電動の三輪タクシー(オートリキシャ)e-Alfaを発売した。

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電気自動車の分類

(出典:エクシール・エフ・エー・コンサルティング)

インドのEV普及を阻む充電スポット問題

 インドにおけるEVの普及には、燃料補給インフラ、航続距離、生産体制といった根本的な課題がある。タタは最近、ムンバイ初の充電スポットを設置したが、全土にわたるインフラはぜい弱なままである。

 確かに、e2oPlusのような車種においては家庭用の15アンペアのソケットから充電することができるが、充電には通常8〜9時間、急速充電のオプションで1.5時間を要する。フル充電で140km走行できるのは魅力的ではあるものの、商業用に供されている充電ネットワークは数が少なく充電に時間もかかるため、いまだ都市部での利用に限られる。

 さらに大都市以外の電力供給は一様ではないため、電力負荷制限が依然として問題となっており、インドの中小都市や地方におけるEV普及の妨げとなっている。

【次ページ】EVを普及させるためにインドがすべき2つのこと



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