全国の百貨店で閉店相次ぐ 業態に限界、苦境の原因はネット? – THE PAGE

 全国で百貨店の閉店が相次いでいます。郊外や地方の店舗が苦境に立たされているといわれていますが、程度の差こそあれ、百貨店が苦しいのは全国共通です。大手の三越伊勢丹ホールディングスは百貨店事業の低迷から、突然、社長が辞任することになりました。百貨店という業態は存続が難しいのでしょうか。

閉店相次ぐ全国の百貨店

営業を終了した大阪府八尾市の西武八尾店(撮影:柳曽文隆)

 2月27日、宮城県仙台市の「さくら野百貨店仙台店」を運営するエマルシェが、仙台地裁に自己破産を申請し、営業を停止しました。突然の閉店に利用客はとまどっているようです。翌28日には茨城県つくば市の西武筑波店、大阪府八尾市の西武八尾店が営業を終了。このほか、千葉県千葉市の三越千葉店や大阪府堺市の堺北花田阪急、埼玉県さいたま市の大丸浦和パルコ店などの閉店が予定されています。

 さくら野は仙台駅の目の前にある大型店で、かなりの人通りがある場所に立地しています。西武筑波店もつくば市では唯一の大型百貨店であり、地域のシンボル的な存在でした。地方都市のさらに郊外にある店舗ならまだしも、集客が容易と思われる店舗でも営業を持続できないケースが増えていることから、一部からは百貨店そのものの業態に限界があるとの指摘も出てきました。

全国の百貨店売上高は3年連続の減少

 日本百貨店協会によると2016年における全国の百貨店売上高は前年比マイナス3.2%で3年連続の減少となっています。2015年までは東京、福岡が何とかプラスを保っていましたが、中国人観光客らによる「爆買い」が減ったこともあり全国的にマイナス傾向が顕著です。

 百貨店という業態そのものが苦しいのは海外も同じです。米国の著名百貨店であるメイシーズは、現在100店舗の閉鎖を進めていますが、業績が回復するには至っていません。百貨店から顧客を奪っている最大の要因がネット通販であることはほぼ間違いありません。最近では、ネットとの親和性が低いといわれてきた衣料品も続々とネットへのシフトが進んでいます。日本の場合には、人口減少と消費の低迷が加わるので、まさにトリプルパンチといったところです。

 三越伊勢丹ホールディングスの2016年4~12月期の決算は売上高が3.9%減、営業利益が36.2%減と減収減益でした。業績不振の責任を取り、3月末で大西洋社長が辞任することになりました。すぐに百貨店の業態が好転するとは考えにくく、しばらくは都市部の旗艦店にリソースを集中するしか方法はないでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

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