【日本株週間展望】反発、米経済改善と底堅い短観-欧州金融には警戒 – ブルームバーグ

10月1週(3ー7日)の日本株は反発する見込み。米国経済の改善や国内景況感の底堅さから企業業績の先行き警戒感が薄れ、輸出や素材など海外景気敏感業種、金融など内需セクター中心に見直し買いが増える。ただし、米重要統計を見極めようと売買は盛り上がらず、一時的に軟調場面も見られそうだ。

  米国では3日に供給管理協会(ISM)製造業景況指数、5日にISM非製造業指数、7日は雇用統計など9月経済指標の公表が相次ぐ。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想は、ISM製造業が前回の49.4から50.2へ改善、非製造業が51.4から53.0へ改善、雇用統計での非農業部門雇用者数の伸びは15万1000人から17万5000人への増加を見込む。市場では、米景気に対する不透明感がくすぶっており、改善を確認できれば、米利上げ観測の高まりから為替がドル高・円安方向に振れ、日本株の支援材料になる可能性がある。

  一方、国内では日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、9月調査)が3日に発表される。市場予想は、大企業製造業の業況判断DIが6から7へ上昇、非製造業は19から18への低下。先行き予測は製造業が6から8、非製造業が17から18への改善見通しとなっている。10月後半からの上期決算発表を前に、投資家の間では円高による企業業績の先行き懸念が根強く、経営陣の景況感が大きく悪化しなければ、過度な警戒心理は和らぎそうだ。

  一方、ブルームバーグが確認した内部文書で、約10社のヘッジファンド顧客がドイツ銀行のポジションを減らしたことが分かった。現時点で欧州金融市場に対する市場の見方は深刻化していないものの、海外株安や円高基調が強まれば、日本株の上値抑制要因になる。このほか、6日に20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が米ワシントンで開かれる。第4週の日経平均株価は週間で1.8%安の1万6449円84銭と反落。円高警戒や上期の配当権利落ち、欧州金融不安が響いた。

  • ≪市場関係者の見方≫

みずほ信託銀行アクティブ戦略運用部の中野貴比呂シニアストラテジスト
  「小高くなりそうだ。米国では年内利上げの可否を占う重要指標が予定される。米経済が回復する中で年内利上げの材料はそろっており、利上げが本格的に織り込まれ始めると、米国株の上昇ペースが鈍りそう。日本株は円安がプラスだが、リスク選好が鈍ることはマイナスで、トータルでややプラス。ただし、足元は経済指標ごとにばらつきがあり、警戒も必要だ。国内では金融政策が材料になりにくくなっており、短観が重要。足元まで景況感の改善を見込み、先行きは横ばい並みが想定される。株価が軟調なことから、企業の景況感が悪くなっていないならポジティブに受け取られる可能性がある」

ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄ファンドマネージャー
  「横ばい推移を予想。前回8月の米ISM指数が急激に低下した経緯から、単月での一時的なノイズかそうでないのかの不安が残る。ドル安・原油高で景気が良くなるとの見方が市場のベースにあり、9月の景気状況も大きく変わっていないだけに要注意だ。米景気が弱いと受け止められれば、金融市場がリスクオフとなり、円買いになりかねない。景気や為替の方向感が見えにくく、積極的に上値を買う理由はないが、昨年10ー12月期から為替が円高になり始めたことから、前年比較の収益環境は四半期ベースで最悪期を過ぎた可能性がある。今の企業業績の水準は歴史的にも高く、下値を売り込むほどの悪材料もない」

東京海上日動火災保険・資産運用第2部の桑山祐介課長代理
  「日経平均で1万6500円を挟むレンジ相場になる。米国で良い経済統計が出たとしても、12月までは様子見で円安になりにくい。米統計が悪ければ、年内利上げの期待が剥落、米金利は低下し、円高方向になりやすい。日本株のアンダーパフォームが想定される。米景気は堅調とみるが、大統領選が大きな注目点。支持率動向などを見ながら共和党・トランプ氏への支持が高まれば、円高要因になる」

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