日本公庫、商工中金へ利子補給停止 不正調査見極め :日本経済新聞 – 日本経済新聞

 商工組合中央金庫(商工中金)が不正な融資を繰り返していた問題で、日本政策金融公庫は6日、国の制度にもとづく商工中金への利子補給などを2016年11月分から停止したと明らかにした。経済産業省と財務省などは、不正が悪質だったとの批判を受けて制度を見直す検討に入った。

 日本公庫の細川興一総裁は6日の記者会見で、商工中金の不正を「誠に遺憾だ」と語った。不正の温床となったのは災害や金融危機を念頭に、中小企業を支援する名目の「危機対応業務」。

 商工中金は融資額をかさ上げするため、企業の売上高など財務資料を改ざんし審査を通していた。日本公庫からの資金支援を前提に3種類の融資の手法があり、特別な利率で融資する「利子補給制度」、一部融資の補償を受ける「損害担保付貸出」、融資の原資を借り受ける「ツーステップローン」が該当する。

 利子補給は、商工中金が通常の利率よりも優遇して企業に設備資金などを貸し付ける場合、その差分を日本公庫が負担する仕組み。日本公庫は「不正調査が終わっていない」とし、利子補給を含めた支払いを停止した。

 現状は同制度を続ける資金面の裏付けがない状態だが、商工中金は対象企業の負担増を考慮して利子優遇を続けている。経産省によると商工中金への業績への影響はほとんどなく、公庫は調査後に再発防止策が講じられれば、利子補給を再開する方針という。

 経産省と財務省などは「危機と呼べない状況」にもかかわらず、融資を実行していたとの批判を踏まえ、本当に必要な企業に融資できるような仕組みへ見直しを進める。不正の全容が判明し次第、商工中金経営陣の管理責任の明確化や担当者の処分を検討する。

 不正を調査した第三者委員会によると、商工中金は現場の担当者に事実上のノルマを課し、本来必要のない企業に融資を実行した。調査は危機対応業務全体の件数の12.6%にとどまっており、商工中金は6月9日までに再発防止策と全件調査の工程表を経産省などに提出する予定だ。

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