日本株続伸、良好な米統計と円安-景気敏感主導で指数は3週ぶり高値 – ブルームバーグ



31日の東京株式相場は続伸し、TOPIXはおよそ3週ぶりの高値水準に戻した。米国の国内総生産(GDP)改定値や雇用関連統計が予想以上に良く、為替がドル高・円安方向に振れたことも好感された。銀行や鉄鋼、商社、輸送用機器株など景気敏感セクター中心に高い。

  TOPIXの終値は前日比9.76ポイント(0.6%)高の1617.41と9日以来の高値。日経平均株価は139円70銭(0.7%)高の1万9646円24銭と17日以来の水準。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは、「足元の良好な経済指標で9月のFOMCでバランスシート縮小開始の決定は濃厚だろう」と指摘。縮小開始となれば、「米国長期金利に上昇圧力が掛かり、円高リスクは緩和方向へ向かう」と話した。投資家の注目が再度企業業績に移った場合、「日経平均のPER13倍台が見直される局面に入る」とみている。

  米商務省が30日に発表した4ー6月(第2四半期)の米実質GDP改定値は、前期比年率で3%増と速報値の2.6%増から上方修正された。個人消費や設備投資が上向き、2年ぶりの高成長。また、ADPリサーチ・インスティテュートが発表した8月の米民間雇用者数は23万7000人増と、エコノミスト予想の18万5000人増を上回った。

  良好な統計を材料に30日の米国株はS&P500種株価指数が0.5%高、ナスダック総合指数が1%超高と上昇。海外為替市場でドルが買われた流れを受け、きょうのドル・円はおおむね1ドル=110円40ー60銭台で推移。前日の日本株終値時点108円82銭からドル高・円安に振れた。

  この日の日本株は朝方から幅広いセクターに買いが先行、午後には日経平均が一時181円高まであった。業種別で上昇が目立ったのは上昇率1、2位の銀行、鉄鋼株だ。銀行では野村証券がセクター内のトップピックを継続した三菱UFJフィナンシャル・グループ、鉄鋼では大和証券が投資判断を「買い」に上げたJFEホールディングスがけん引役となった。髙木証券の勇崎聡投資情報部長は、「セクター間での資金循環を反映した動きで、足元軟調だった反動が相対的に大きく出た」とみていた。

  ニッセイ基礎研の井出氏は、東証の空売り比率が40%台と依然高水準にとどまっている点に言及。「買い戻し主導で、この点を踏まえるとまだ自律反発の範囲内」と話している。

  東証1部33業種は銀行、鉄鋼、卸売、医薬品、ガラス・土石製品、保険、輸送用機器、機械、電機、不動産など29業種が上昇。石油・石炭製品、倉庫・運輸、水産・農林、海運の4業種は下落。売買代金上位では、中期経営計画と自社株買いが評価された富士フイルムホールディングスが高い。英アストラゼネカから昨年買収提案を受けたと日経ビジネスが報じた第一三共は、売買停止直前の最終価格が5.3%高だった。半面、KLab、ダイフク、昭和電工は安い。



  • 東証1部の売買高は17億7035万株、売買代金は2兆2811億円、代金は2日連続で2兆円超え
  • 上昇銘柄数は1198、下落は723
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