アベノミクス景気長期化でも回復の恩恵乏しいという論調 雇用重視するなら実感可能だ (1/2ページ) – ZAKZAK





 アベノミクスによる景気回復が52カ月と戦後3番目の長さになったと報じられた。一方で景気回復の実感が乏しい理由として、「潜在成長率の低下」が挙げられているが、こうした分析は妥当だろうか。

 景気の動向については、内閣府が作成する景気動向指数の一致系列指数が改善しているのか悪化しているのかにより、回復期か後退期かを判定することができる。

 景気動向指数の一致系列は、生産指数(鉱工業)、鉱工業用生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、所定外労働時間指数(調査産業計)、投資財出荷指数(輸送機械を除く)、商業販売額(小売業、前年同月比)、商業販売額(卸売業、前年同月比)、営業利益(全産業)、有効求人倍率(新規学卒者を除く)である。

 これをみてもわかるように、幅広い経済部門から経済指標が選ばれているが、特に一致系列では、生産面に重点が置かれている。

 筆者が経済状況を見るとき、「1に雇用、2に所得」である。つまり、雇用が確保されていれば、経済政策は及第点といえ、その上で所得が高ければさらに上出来で、満点に近くなる。

 それ以外の、たとえば輸出や個別の産業がどうかという話や、所得の不平等のように各人の価値判断が入る分野は、評価の対象外にしている。

 このように経済をシンプルに考えているので、必須な経済指標としては、失業率(または有効求人倍率、就業者数)と国内総生産(GDP)統計で、だいたいの用は足りる。

 筆者の立場から見ると、景気動向指数の一致系列は、生産面の指標が重複し、雇用統計が足りないと思えてしまう。逆にいえば、このような雇用を重視しない指標を見ていれば、雇用政策たる金融政策への言及が少なくなってしまうのは仕方ないだろう。



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