17年度の実質成長率は1.5%、18年度は1.1%成長 – 日本経済新聞

 日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、内閣府が6月8日発表した2017年1~3月期の実質国内総生産(GDP)の2次速報値を織り込んで予測したところ、17年度の実質成長率は1.5%、18年度は1.1%の見通しとなった。

 1~3月期の実質GDPは、前期比0.3%増(年率換算で1.0%増)と1次速報から0.2ポイント(年率換算では1.2ポイント)下方修正された。民間在庫変動の成長率への寄与が0.2ポイント下方修正されたことが大きかった。

 4~6月期以降の日本経済は、好調な輸出に加え、消費も安定した伸びが続くとみる。設備投資は4~6月期は足踏みするが、7~9月期以降は再び拡大を見込んでいる。なお、4~6月期の成長率は前期比0.7%増になるとみているが、民間在庫変動の寄与が0.3ポイントを占める見通し。これは、内閣府が4~6月期のGDP1次速報推計に用いることを予定している民間在庫変動の内訳の見込み値を反映したためだ。

■17年度の輸出は5%台の伸びに

 6月2日に米労働省が公表した5月の米国失業率は4.3%と前月から0.1ポイント改善し、16年ぶりの低水準となった。米連邦準備理事会(FRB)は、3カ月ぶりに利上げを決めた6月13~14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、「経済活動はこれまでのところ緩やかに拡大している」との見方を示した。欧州や中国経済も好調を維持している。

 英国の総選挙で保守党が過半数割れとなったほか、米国でトランプ大統領の「ロシアゲート」疑惑が長期化の様相を見せるなど、世界の政治的安定には不安が漂うが、足元の海外景気は安定している。日本の実質輸出はプラスの伸びが続く見込み。17年度の輸出は前年度比5.2%増と16年度の同3.1%増から加速する見通しだ。

■設備投資は足踏み後、再び拡大

 6月12日に内閣府が公表した4月の機械受注統計で、設備投資の先行指標である「船舶・電力除く民需(季調値)」は前月比3.1%減となった。内閣府は4~6月期見通しを前期比5.9%減としている。一方、国土交通省の建築着工統計調査では、民間非居住用着工床面積は17年1~4月累計で前年同期比8.9%増となっている。4~6月期のGDPベースの実質設備投資は、機械設備投資の落ち込みを建設投資が支える形で、前期比横ばい程度になるとみている。

 ただ、企業の設備投資計画は堅調だ。6月13日に財務省と内閣府が発表した法人企業景気予測調査によると、17年度の設備投資計画(全規模全産業、ソフトウエアを含む、土地を除く)は前年度比3.8%増となり、前年同期調査と同じ伸びを保った。17年度のGDPベースの実質設備投資は、前年度比2.3%増と2年連続して2%を超える伸びになる見込み。

■消費は安定した伸び続く

 足元の消費は改善基調にある。GDPベースの消費と似た動きをする内閣府の消費総合指数は、4月は前月比0.8%と大幅に上昇した。消費マインドも改善している。6月2日に内閣府が発表した5月の消費者態度指数(季調値)は、43.6と前月比0.4ポイント上昇した。

 底堅い雇用・所得環境が消費を支える。5月30日に厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率は1.48倍と、バブル期の水準を超えている。6月6日に厚生労働省が発表した毎月勤労統計で4月の名目賃金指数(調査産業計、現金給与総額、5人以上)は前年同月比0.5%増だった。4~6月期以降も消費は安定した伸びを続ける見通し。17年度の実質消費は前年度比0.9%増と見込んでいる。

(デジタル事業BtoBユニット)

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