IMF声明:金融緩和スタンス維持すべきだ-市場との対話強化を – ブルームバーグ

国際通貨基金(IMF)は日本経済に関する審査(対日4条協議)終了後に声明を発表し、金融政策について持続的な緩和スタンスを維持するよう求めた。追加緩和を行う時は、長短金利を操作するイールド・カーブ・コントロール政策を「注意深く調節」すべきだとも明記した。

  声明は、日本銀行の金融政策への信頼性を維持することが成功の鍵となると指摘。日銀のインフレ予測の公表や、80兆円の「めど」と実際の数値に差が生じている年間の国債買い入れ額への言及をやめることを通じ、「コミュニケーションの枠組みを一層強化しなければならない」と提言した。

  日本銀行はデフレ脱却のために2013年に物価上昇率2%の目標を定め、長短金利操作付き量的・質的金融緩和などを導入したが、物価上昇の足取りは重い。4月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)前年比は0.3%上昇となり、エネルギーを除くと横ばいにとどまっている。

  IMFは今回の声明で、インフレ率の見通しは、エネルギー価格の上昇と需給ギャップの縮小により17年は0.7%に上昇するものの、18年は成長鈍化で0.6%に低下すると予想。中期的にも、日銀が掲げる2%目標を下回ると分析した。

  声明は、物価目標達成に向けて金融・財政政策による短期的支援と併せて、所得政策の活用が有効だと強調。公定賃金をインフレ目標と整合的に引き上げると同時に、黒字企業に対し毎年最低3%賃金を引き上げるよう奨励することを求めた。

消費税15%

  政府が20年度の黒字化を目指している基礎的財政収支(PB)については、経済状況に応じて対国内総生産(GDP)比で年平均0.5%改善させるべきだとした。リプトン筆頭副専務理事は発表後の会見で、財政再建は徐々に行うべきで、今は刺激策を撤回すべき時ではないと話した。PB対GDP比は17年度時点でマイナス3.4%となっており、達成は困難な状況だ。

  消費税については、0.5%か1%ずつ、15%に達するまで引き上げることを求めた。単一税率を維持するべきだとも記した。

  経済見通しを巡っては、「下振れ方向に傾いている」とし、欧州など国境を越えた市場統合の後退や地政学的な不安定性による円高から生じるデフレをリスクに挙げた。実質実効為替レートについては「2015年から16年の間に大幅に上昇し、中期的なファンダメンタルズと整合的な水準にまで動いた」と評価した。

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