ドルは114円台半ば、米雇用統計期待が支え-目先はECB会合に注目 – ブルームバーグ

9日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=114円台半ばで小じっかり。前日発表の米民間雇用統計が予想を大きく上回り、週末の米雇用統計も良好な内容で3月の米利上げを後押しするとの期待がドルを支えた。

  午後3時52分現在のドル・円は前日比0.1%高の114円41銭。8日の海外市場では米ADP雇用統計の上振れを受け、米債利回りの上昇に伴い一時114円75銭までドル買い・円売りが進行。その後114円台前半まで伸び悩んだが、この日の東京市場では114円59銭まで強含んだ。

  一方、市場は3月の米利上げをほぼ織り込んだ状態となっており、海外時間に欧州中央銀行(ECB)の政策委員会といったイベントを控えて、積極的にドルの上値を追う動きは見られなかった。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部外国為替・コモディティー営業部長の吉利重毅氏は、米金利が上昇したこともあり、ドルが「ビット気味」だが、ドル・円の上値めど115円は変わらず、同水準を大きく上抜けるのは困難、と指摘。「仮に115円台を抜けていくとしたら、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)で年内利上げが3回から4回で、さらに来年も3回といったようなイメージになった場合」と話した。

  ブルームバーグのエコノミスト調査によると、10日発表の2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月から20万人増加の見込み。1月は22万7000人増だった。
 
  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが8日発表した給与名簿に基づく2月の米民間部門の雇用者数は29万8000人増加(予想は18万7000人増)と2014年4月以来の大幅な伸びとなった。

  ADPの上振れを受け、8日の米国債市場では10年債利回りが一時2.582%と昨年12月20日以来の水準まで上昇。米金利先物動向に基づくブルームバーグの算出によると、来週14、15日のFOMCでの利上げの予想確率は100%となった。

  みずほ銀行のトレーダー、日野景介氏(ニューヨーク在勤)は、ドル・円は3月高値の114円75銭を更新できず、最近のレンジを抜けきれなかったが、「本戦の雇用統計に向けて期待をつなぐ形にはなった」と説明。SBI証券市場金融部の相馬勉部長は、「米雇用統計か来週のFOMCがもう一押しとなって、115円を超えれば弾みがつく」と予想、「財政政策が出れば、もう一段上を試すのは確実で、ドルを売る理由がない」と話した。 

  ユーロ・ドルは前日の海外市場で1ユーロ=1.05ドル台前半までユーロ売り・ドル買いが進行。この日の東京市場では一時1.0528ドルと4業日ぶりのユーロ安・ドル高水準を付けた。

ECB

  ブルームバーグのエコノミスト調査によると、ECBは9日の会合で政策金利を据え置き、毎月の債券購入プログラムを現行800億ユーロから4月に600億ユーロに減らして少なくとも12月まで続ける方針を繰り返すとみられている。

  政策委員会の決定はフランクフルト時間午後1時45分(日本時間同9時45分)に発表され、ドラギ総裁がその後記者会見する。ユーロ圏のインフレ率は4年ぶりに2%に達し、2%弱を目指すECBの目標を上回っており、この日公表される最新の経済予測ではインフレ率見通しが上方修正される見通し。

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  上田ハーロー外貨保証金事業部の小野直人ストラテジストは、域内のインフレがECB目標に到達し、緩やかだが成長回復も続く中で、緩和継続の理由付けは難しくなりつつあるとし、ドラギ総裁がこうした状況をどのように説明するのかがポイントになると説明。投資家の視線が米利上げに向く中で、「政治的な不透明さからECBの動向について織り込みがそれほど進んでいない」とし、「タカ派な内容となれば、ユーロの上昇幅は大きくなる」との見方を示した。

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